〽こんな女の わたしでも
夢に見るのよ あの人を
熱海の夜〽
オーディオの総合月刊誌「stereo」2022年3月号において、「街と歌謡曲~ご当地曲から見る昭和歌謡史」と題してタブレット純氏と鈴木啓之氏の対談記事が掲載されていました。
その中において、箱崎晋一郎氏がメジャーデビュー前に出された、いわゆる自主盤の『熱海の夜』の紹介があり、個人的にもこのレコードの存在は全く知らず、「こんなのがあったのか?!」と驚き、たまたまオークションにて出品があったため即購入しました。
自主盤では、志摩健二という名義になっており、予備知識を持たずにこのレコードを見たら、名もなき歌手のカバー曲かなにかかな?と素通りしてしまったかもしれない一品です。
自主盤の『熱海の夜』は、メジャー盤とは全く異なるアレンジとなっており、イントロがちょっと『東京流れ者』っぽい感じもあり、小刻みなピアノのリズムも相まって、独特の雰囲気を纏っています。
箱崎晋一郎氏のボーカルは、メジャー盤と比べるとまだそれほど灰汁は強くなく、控えめな印象を受けましたが、この頃から既に”箱崎節”は表れており、デビュー前夜の貴重な音源でもあります。
また、メジャー盤と大きく異なるのが、メジャー盤は3コーラス構成でしたが、この自主盤は4番まであり、メジャー盤の3番が自主盤では4番扱いとなっています。
すなわち、この自主盤の3番がメジャー盤ではカットされ、発売されていた、ということになります。
この辺も、自主盤ならではの貴重な発見でもありました。
【レコードデータ】
制作:Y.H.K
レコード番号:記載なし
発売日:?年?月?日
A面 『熱海の夜』 作詞:詩楽文、藤木美沙 作曲:山岡俊弘
編曲:記載なし
B面 『オンナのエレジー』 作詞:藤木美沙 作曲:山岡俊弘 編曲:記載なし
(↑ランキング参加中!よろしければクリックをお願いします。(__))
*ボカロ音源による4コーラス構成の『熱海の夜』です。アレンジはメジャー盤を踏襲しています。