〽生きてりゃいつか いい日もあると 吹雪にいのる ああ北海岸〽
1978年に発売されたシングル・『北海岸』は、中川博之+小林旭によるコンビネーション作品の第二弾にあたります。
A面『北海岸』は、ワルツのリズムが印象的な作品。
男性側の視点から、一人の女性に対し想いを馳せる歌です。
マンドリンが随所に使用されており、これが哀愁を漂わすと同時に、その甲高い音色が北の寒さを表現しているようでもあり、聴いているこちらも身も凍えそうな感覚になってしまいそうです。
B面『岬の秋』は、A面とは逆に女性視点の内容の作品。
愛する男性の元を自ら去った女性が、何とかその面影を断ち切ろうとする姿を描いています。
両曲とも中川節の効いた「ムード歌謡」では無く、所謂『昔の名前で出ています』路線の小林旭氏の為のメロディー、と言った方が良いでしょう。
さて、この『北海岸』レコードジャケットですが・・・。
タイトルにそぐわない、麦わら帽子を被った真夏のような出で立ちの小林旭氏の写真が使用され、私は初見で違和感を覚えたものです。
・・・が、これは作者の中川博之氏も同様だったようで、作曲中はコートの襟を立てながら北の海辺を歩く小林旭氏を想像していたそうです。
そこへこの夏の出で立ちジャケットだったので、そのギャップが大きかったためか大変驚いたと自伝書にて述懐されていました。
【レコードデータ】
レコード会社:クラウンレコード
レコード番号:CW-1777
発売日:1978年9月25日
A面 『北海岸』
B面 『岬の秋』
両面とも 作詞:丹古晴巳 作曲:中川博之 編曲:神山純
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