覚悟 | 徳本一善オフィシャルブログ「-ICHIZEN-」by Ameba

覚悟

日体大記録会ですこし考えさせられた話を一つ。

日体大記録会は情報を入手する上で最高の場所だ。

ましてや、学生時代からこの記録会にお世話になり、いろんな人と知り合い、また元同じチームで共に走った選手やお世話になった監督など様々な人がここに集まる。

今回は日清時代のチームの選手に会うことが多かったが、みんなこの世界で生きていることになんか嬉しく思ったり、自分自身も負けずに頑張ろうと思えました。

日体大記録会での話の中である大学の選手の話を聞きました。

それは今の駿河台大学駅伝チームには足らないものだと感じた。

それは、選手の覚悟です。

大学生は4年間しかない。当然、箱根駅伝も4年間。(まぁ留年などすれば違いますが)

そんな中でもうすぐ関東インカレとういう話から、メンバーに入るか入らないかの選手が脚の骨が折れているのにもかかわらず、隠し続けて走っているという。

その選手が言うには、「もう4年生であとはないんです。どういう結果になってもやり尽くしたい」最後のチャンスを無駄にしたくないと。

もし正直にいって、治す為に治療すれば練習から離脱し、次から次へと50人以上はいる部員に先を越され、監督の信頼を勝ち取れなければそこでメンバーに選出される可能性は低くなる。

強いチームはセンスのある選手は休養しても大丈夫だが、叩きあげて努力していく選手はかすかなチャンスをものにできるかどうかの世界。

監督の目にかなうかどうかが彼らの人生を大きく左右すると言ってもいいのではないだろうか?

こういうことを書けばよほどすごい世界なのだろうと想像する人もいるだろう。

けれど大したことないと思う選手にとっては大した世界ではないだろうし、厳しい世界だと思う選手にとっては厳しい世界なのだと思う。

今回の話はきっと、厳しい世界だと思う中で必死にもがいている選手の話だと思います。

けれどなぜか生き生きしててるんですよね。覚悟決めた選手って。

当然、脚が痛いのに走ることが良い訳が無い。けれどこの4年間で覚悟を持って挑む意志の強さは脚が折れても突き進むだけ力を宿すということ。

そういう選手って私自身感じるのは、一日一日を大事にしている選手だと思うのです。

こういうことっていうのは、人生において一瞬あるかないか。

怪我しないのが良いに決まってる。でも強くなった選手ってどこかしら怪我を抱えながら必死で上目指してる選手だけなんですよね。

最近、楽しくスポーツしないと嫌いになったり、好きではないと強くならない見たいなこと言う人いて聞こえはいいですが、上を本気に目指す選手にとって楽しいだけのスポーツなんて正直あるわけない。(いろんな選手見てますが、みんな悩んだり、重圧掛かったり大変ですよ)

ただ、こういった苦しい状況に耐えて行くことを楽しめる選手が見たことのない景色をみれるのではないでしょうか?

うちの選手もそういった覚悟を楽しめる選手になって欲しいなと思います。

というかそういう指導していきます。(笑)