売れないミュージシャンがビートルズを知らない世界でビートルズの曲使って一躍有名ミュージシャンになる話。

このあらすじだけで面白そうというわけで視聴。ありがとうNHK。

主人公ジャックの友人たち、初めて聴く『イエスタデイ』に衝撃を受ける顔…
え、何この曲…良くない?いつのまにこんなの作ってたの?
彼の持ち歌『サマーソング』とは雲泥の差

ヒットする曲ってなんかルールがないですか
・人が好むメロディ(万人受け?)
・意味深な物語性のある歌詞

とにかく『イエスタデイ』聴いてるときのみんなの顔の変貌が面白かった。
名曲っていつの時代聴いても評価されるんだなー

素晴らしい作品に対して、もう一度知らない状態から1からこの作品を堪能したいとか、今からこの作品に触れられる人が羨ましいとか。よく聞く話だけどまさに目の前にいる友人たちがそれを体験してるわけで。

しかし時代遅れだと言う指摘も出てくる。
『ヘイ・ジュード』のジュードって何?(笑)とかアルバムのタイトル『アビーロード』はダサいとか。
2010年代でビートルズの音楽は通用するのか?『HELP!』の原曲はちょっと古臭くない?って思ったけど今風にアレンジされてた。

てか、今どき売り込むならCD制作じゃなくてYoutubeで動画配信じゃない?とツッコミ

本物のエド・シーランが本人役で出てきたけどビートルズの曲に圧倒されて主人公(ビートルズ)の引き立て役になっちゃったけど大丈夫?と思っちゃった。リアルな話、本人にとってビートルズはどんな位置づけなんだ?公開当時インタビューとかあったのかな。
彼の事無知ですまない。海外では有名なのか。

商業主義に走るアメリカ人マネージャーの登場はお決まり過ぎたけど迫力あって物語が一気に進む。野暮ったいイギリスの田舎との対比でもあるか。

そしてビートルズを知っている人間の登場もこの手の話(タイムトラベルやら異世界物)では鉄板だけどそこからジョン・レノンに会える展開はビビった&感動してしまった。亡くなった人に会えるのは万人が持つ心の琴線に触れるよな。
どうやってこの話を収めて行くんだろうと思ってたからうまいなーと思った。ビートルズがいない世界だから殺されずに生き延びていたジョン。となると他の3人もいるのかって脱線しちゃうからそこは思考停止。
演じられてるジョンはちゃんと面影あって見ただけで察せた。そして主人公のジャックはそりゃ感激するわけで。
ジャックは何気に根が真面目だし好感持てる。無断使用してる曲の生みの親であるビートルズに対して敬意や尊敬の念を持ってる。曲を乱暴に扱わない。
物心ついた頃にはもうジョン・レノンはこの世にいないだろうからそりゃミュージシャンにとってはたまらない出来事だろうな。


最終的に今の富と名声より身近にいる愛してる人が大事だと気づき、ヒットソング連発できるからくりをライブ中に観客へ打ち明ける。著作権放棄して無料で視聴できるようにし、ただの人に戻った。
ヒロインとはくっつき結婚、子持ちパパそして学校の多分音楽の?先生に復職。

よくある展開にまとまったなーと思ったら脚本が『ブリジット・ジョーンズの日記』『ラブアクチュアリー』の人だった。
既視感これか。会話の笑いの取り方や好きな人といざこざあっても大団円なのが。嫌いじゃない。

ビートルズの楽曲は詳しくない私でも知ってる曲バンバン出てきたからやはりヒットソング多いんだなぁビートルズ。それらをうまく活かせてたのかはわからないんだけど。

あと何故ビートルズをみんな知らない世界になっちゃったのか説明は特にない。
この世界には他にコーラとタバコとハリー・ポッターがない。
てかビートルズがないならビートルズに影響受けたシンガーや曲も存在しないということで、この世界の音楽業界はリアルと随分違うものになってるのではないか?と思うんだけどそこの描写は特になかったな。

有名人の伝記映画はよくあるけどこういう切り口の映画はそれとは別に興味をそそるし面白かった。
コメディって身構えないですむから空き時間にじゃあ見てみるかって軽い気持ちで見れるのもいい。

久々の映画だった。