海外の人向けに書いたblog 記事の日本語版です。
ラーメンシェフたちの日々の挑戦を世界中の人たちに知ってもらいたいという想いから、以下です。
日本で人気が高い一風堂がニューヨークでヒットしたのは、よくメディアに取り上げられたから知っているよね。
NewYorker だけでなく、英語圏のグルメのトレンドに敏感な人たちは、ラーメンはcool なグルメだし、週末よく食べにいくよって人も多いかも知れない。
じゃー、ラーメンシェフたちがどうやって、オリジナルのラーメンを創作しているか?知ってる?
うーーん。普通は知らないよね。
ラーメンを食べる時に、シェフたちがどんな創意工夫をして、そのラーメンが誕生したかを知っていると、ラーメンがより深く味わえて楽しめると思うんだ。
ラーメンシェフたちの味の創意工夫とコストについて話題にしてみよう。
まず、ラーメンの味を決める構成要素を挙げるよ。
①スープ(だし、香味油、タレ)
②麵
③スパイス
④トッピング
この4つのバランスがラーメンの味を決めるんだよ。
それぞれが、単品で美味しかったとしても、全体のバランスが駄目だったら、美味しいラーメンにはならないんだよ。
シェフたちは、この4つの要素に、自分たちの個性を打ち出すための狙い、目的を注入するんだ。
日本はラーメン激戦区の地域が多いから、ラーメン店の個性がないと生き残っていけないんだ。
ひとつひとつの構成要素にシェフの目的があり、戦略があるんだよ。
どんな人たちに、どんなラーメンを食べてもらいたいかということを考えて、これらの構成要素を考えているんだよ。
季節感を味に表現したいという日本の一流のシェフを例に挙げてみるね。
例えば、季節感を表現するためには、どんなトッピングがいいかなとまず考えてみる。
そのトッピングにマッチするスープは、どういう味付けものがいいだろう?
魚介系のスープ、豚骨系のスープ、これらを組み合わせたものなど、スープだけでも色々な選択肢がある。
魚介でも現在日本で人気がある鮮魚系もある。豚骨でも、どのパーツを使うかなど、選択肢は色々ある。
水は軟水、硬水か。だし、たれは何にするか?醤油でもかなりの種類があり味も違う。
弱火、強火か、どれだけの時間、煮込むかなど、調理方法も選択肢があるんだ。
麵もスープに適合するものを選択する。 麵もどれだけ水を加えるか(加水率)で弾力が変わるんだ。
最後にスパイスを演出したい季節感に適合するように選択する。
スパイスは差別化要素として最近注目されてるよ。
この場合は、トッピング→スープ→麵→スパイスって順で、考えてみたけど、スープから最初に考えるシェフもいるんだよ。
シェフたちが、自分のオリジナリティを考え、お客さんに喜んでもらうために、日々どうすれば味が良くなるかを研究しているんだ。
そして、悩ましいのは、製造、原価コスト。
お客さんに喜んでもらいたいからと、コストをかけすぎると、ラーメンは美味しくても倒産の原因をつくってしまう。
ラーメンの原価率は30パーセントと言われている。
ここに、どうするかの選択肢があるんだ。
ひとつは、原価率28パーセント程度に抑えて、味が落ちないように工夫する。
材料の仕入れルートの確保、材料の選択などを徹底的に工夫して、原価率を抑える。
もうひとつは、敢えて、原価率を無視して、原価率を30パーセント以上の食材をつかう。リスクは高いけど、お客さんの回転率で勝負する。
最後に、美味しい味を維持することが大事だということを話そう。
シェフたちは創意工夫をして、オリジナリティがある美味しいラーメンができたとするよね。
だけど、美味しい味をいつも、お客さんに食べてもらうことは簡単ではないんだ。
ラーメンシェフや周りの人たちが、お客さんに喜んで欲しいっていう強い気持ちがないと、品質レベルを一定に維持することはとても難しいんだ。
スープを煮る時間、鍋からのスープの取り方、麵の保存時間を考慮した茹で方など、ちょっとしたことで、味が落ちてしまうんだ。
日本のラーメン業界には味のトレンドがあって、常に時代の流れに合わせて、ラーメンの味を改善しながら、品質を一定に保つ努力をしないといけないんだよ。