しばらく障害年金について書いていませんでしたが、知っておいていただきたい制度がありますので、今回から2回書いていこうと思います。まず、1回目は、『障害給付の額改定請求』についてです。(詳しくはコチラから)

 

 障害年金は、その障害の状態が一定していないことも多いため、支給決定を受けた後も、1年~5年後のいずれか指定された年の誕生月に改めて診断書を提出して、障害の程度の再認定を受けることになっています。(中には、切断などで障害の状態が永久に固定した場合はこの再認定は行われません。)この障害年金診断書の提出を「障害状態確認届」といいます。

 

 この「障害状態確認届」提出による再認定の結果、障害の状態が今までの状態より悪くなって上位の等級に該当した場合や下位の等級に該当した場合には、「支給額変更通知書」が送られてきますが、今までと同じ障害の等級に当たるとされた場合は、障害等級の変更は行われず、次回の「障害状態確認届」の提出時期をお知らせする通知が送られてきます。指差し

 

 しかし、その後、障害の状態が悪化してきて、決定された障害の等級より上位の等級に該当していることになった場合に、障害の等級を引き上げてくれという請求ができます。この時提出するのが『障害給付の額改定請求書』です。

【㊟】65歳(あるいは老齢年金の繰上げ請求をした時点)までに、一度も障害基礎年金の受給権を有したことのない3級の障害厚生年金受給者は、65歳以降は、この額改定請求ができなくなりますので、65歳の誕生日の前々日までにするようご注意ください。不安

 

 ただし、この『額改定請求』を行う場合には、制限があります。それは請求する時期です。びっくり

 この『額改定請求』は、障害年金の請求をしてその受給権を得た日又は「障害状態確認届」などを提出して厚生労働大臣の診査を受けた日(※1)から起算して1年を経過した日後(※2)でないと請求することができません。※3特例があります。)

 

 では、具体的に、障害年金の受給権を得た日とは、障害認定日による請求をされて決定された場合は、その障害認定日、障害認定日後に障害が重くなって請求した場合は、障害年金の請求日が障害年金の受給権を取得した日になります。

 

分かりにくいのは※1の『厚生労働大臣の診査を受けた日』です。次のとおりとされています。PC

⑴ 3月が誕生日の方が「障害状態確認届」を指定日の3月31日までに提出したときの『厚生労働大臣の診査を受けた日』は、

 ① 3級➡2級に増額改定された場合・・・3月1日(障害状態確認届提出指定日の3月31日の初日)

 ② 2級➡3級に減額改定された場合・・・6月1日(障害状態確認届提出指定日の3月31日の翌日(4/1)から起算して3月経過した日(7/1)の前月初日(6/1))・・・①と異なるのは、年金は後払いのため、過払いが生じないようにかな?

⑵ 障害給付の額改定請求書を提出して、障害等級が3級➡2級になった場合・・・その額改定請求書の受付日

⑶ 障害年金の支給を停止されていた方が、障害が重くなったとして診断書を添付して届出し、3級となった場合・・・添付された診断書の『現症年月日』

 

※2の「1年を経過した日後」とは、障害年金の受給権発生日や厚生労働大臣の診査を受けた日』を含め、1年を経過した日の翌日以後で、具体的には、「障害状態確認届」で

①2級➡3級とされた診査日が利和7年6月1日の場合・・・令和8年6月2日以降に障害給付の額改定請求ができます。

②3級のまま変更されなかった場合・・・いつでも障害給付の額改定請求ができます。

 

※3の特例は、上記の1年を待たずに障害年金の額改定請求ができるというものです。

例えば、「人工心臓」を装着した、人工透析を3か月を超えて継続して行っている、一上肢の全ての指を欠く、一下肢を足関節以上で欠くなどがあります。(特例の事例はコチラで)

 なお、この特例による額改定請求を行う際には、「障害状態チェックシート」(コチラを参照)に記載し、診断書を作成する医師に確認してもらうことになっています。

 

 障害年金を受給中の方は、次の障害状態確認届が届く前に、障害の程度が重くなったら、この額改定請求ができるという制度があることは、押さえておきましょう。