嫁ぐ前の家紋を着るのは冠婚葬祭の時。


家紋は親族よりも向こう三軒両隣と争いを起こさないためにあった。

最近まで親族の弔い(葬儀)には必ず礼服を着ていた。


家紋入りの礼服は向こう三軒両隣の人たちへの気配りがあった。


いまでは向こう三軒両隣の付き合いも簡素化され、身内だけの葬儀や家族葬が多くなってきたが、以前は向こう三軒両隣の人たちが、故人に恥をかかせないために夫婦で手伝っていた。


なぜ向こう三軒両隣の人たちは、故人に恥をかかせたくないのか?


通夜から葬儀、葬儀から三日七日(神葬祭は五日十日)、七日七日の後、四十九日まで、向こう三軒両隣の人たちが変わり代わりに奉仕してくれていた。


なぜそれまでにして向こう三軒両隣の人たちが、四十九日まで奉仕してくれていたのか?