【 若ひ おばちゃん 】美術 道具 文具 | 徳川わ廣 のブログ

徳川わ廣 のブログ

アメーバは比較的にソフトに書いてます
「わ」、と書いてるのは「和」草書由来 徳川家和広は二人いますからね、もう一人は恐竜化石学者さん、

御上 徳川わ廣
Nihon koku Tycoon
(The August sovereingn or Grand Souverain" )

(18s師走廿八 )




刀の鞘はほおの木等の軽い木から作られている、
春夏秋冬や晴雨など日和によって刀の抜き差しがひしひしと為っている時と おさめても、ゆるみが気に懸かる時が有る、

鞘の口 「鯉口」は経年の使いや、納めるときに失策に及び削ってゆるんだりする、
矢印部分が小そげている、
しっとりとした空模様時は少し下に向けても刃が抜けはしってしまふ、
一度とり損ねて畳面切ってしまった、

下手人は私です、はい

いつ いか為る事に於ひて、ものを云わせるのに使ふ普段の差し料だしな、
なおす事を始める
一番ゆるみの感じる時分におこのふか、 きっと納まっている時が良いかは知らねど 

やる気に為った、



方々によっては木工用接着剤や市販の糊を使うと言ふ、

今回は伝統的な「そっくい」米糊を作ってみた、わ紙を張り付けて作る古典の人物像や神仏像の糊として  そして、うるし職の技法の一つ布張り等に用ひるのが 、そっくい

案外に一旦乾くと化学製品糊とほゞ同じ貼りが出来ると云ふ、

で、あのな「おばちゃん」をば作る、

江戸弁でな、
いつもは勝手元やらない奴が炊き損ねたやわらけひ  御  ま  ん  ま 、
もう、
しょうがないと、
あきらめてそいつをば 御めし にして喫して、 なんだこりゃとおっ付け直しで茶漬けにしても
御香々かりっと、かじってさらさらっと行かず、、なんだかなぁと言ふやつをおばちゃんと言います、

一握りのご飯を粥にして米粒が無くなり粘りが出る迄練り上げると透き通る、 市販の糊より硬めに仕上げた、

これをば鞘の鯉口削ってしまった形に合わせて切った経木に塗りはり附ける、
 で、二日三日そのまゝに置き乾かすのだ、


ふやかした物だから思ったより量が多く出来上がり ちっとばかし喫してみた、
、なんだかなぁ、、
障子紙に為った心持ちが至し候ふ、

さぁ貼り附けよふ、






若ひおばちゃん 生もんだ、気い附けなひといけなひ
早いとこやりませう、



「雀のつづら」