きょうだい児は「同情されるのが嫌だ」障害のある家庭に生まれてきてしまって可哀そう。普通の人生が送れなくて大変そう。我慢することが多くて辛そう。いろいろな言葉をかけられる。好きでこうなったわけじゃない。薄っぺらい同情では理解してもらえないのでもっと辛い。おはです #おは戦60425🌳kb
— とく@きょうだい児の葛藤から人生を学ぶ (@toku_siblings) April 24, 2024

きょうだい児とは、障がいのある兄弟姉妹をもつ子のことです。

自分が生まれた時、もしくは障がいのある弟や妹が生まれた時から、きょうだい児としての生活が始まります。

前回の記事は、こちらです。

『きょうだい児は「ストレスを抱えやすい」』きょうだい児は「ストレスを抱えやすい」障がいのある兄弟姉妹の手伝いをすること、親の支えになること、負担をかけないように一生懸命過ごしている。自分の時間を犠牲…

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きょうだい児は、同情されるのが嫌と感じます。

その理由は以下のことが挙げられます。

・障がいのある家庭に生まれてきて可哀想と思われるのが嫌だ

・普通の人生が送れなくて大変そうを思われるのが嫌だ

・人一倍、我慢することが多くて辛そうと言われるのが嫌だ

・勝手にレッテルを貼られるのが嫌だ

・障がい者に偏見を持っている人が近くにいると思うと嫌だ

・辛そう、大変そうと言われるのが嫌だ

・本当に理解してくれていないのがわかるから嫌だ

直接、”こう思っているでしょ？”と言葉で確認することはほとんどないですが、声色、表情、姿勢、態度、言葉の選び方などで、その人の気持ちを感じ取れます。

そのため、

「この人は、本当にそう思っている」

「あの人は、わかったふりをしている」

「この人の言葉はトゲがある」

「あの人は信用できない」

「いつもわかったようなこと言うけど、知らんぷりしていることが多い」

「相談しようと思うと逃げて行っちゃう」

短時間で、相手がどんな気持ちなのか測ることができます。

取ってつけたような言葉を言っている人が近くにいると、

・いい人だと思われようとしているんだな

・助けてあげようという上から目線な感じなんだな

・いいことしている自分に酔いしれたい人なんだな

と感じてしまいます。

実際は、どう思っているかわかりません。

でも、きょうだい児の生活を見ているわけじゃない人から、そのように言われると、

「わかっていないくせに」

「だったらやってみてよ」

「本当のこと知ってたら言えないよ」

と言う、黒い感情が出てきてしまいます。

それでも、相手を傷つけないようにするのも得意なきょうだい児なので、当たり障りのない言葉や態度でその場をしのぐことが多いです。

そういう思いがあるんだな、と素直に受け取れたらいいですが、深く突っ込まれると、嫌だ、と言う感情に変わってしまうのでとても厄介です。

きょうだい児は、障がいのある兄弟姉妹がいる環境で育っていること、他の人が体験しないような経験をたくさんしていること、感情の変化を敏感に察知できるなどあります。

＜中立的な視点で物事を見ることができる＞

感情的に話をしている人が多くいる中で、その出来事が起こったきっかけやどんな経緯でそうなったのかなど、感情に左右されない中立的な視点から、物事を捉えることができます。

感情的な人と一緒にいることは、嫌だなと感じますが、別の視点から話をしていくことで、他の人の感情を汲み取りながらも本質的な内容に持っていくことができます。

感情的なことから生まれることは、良い方向に進んでいかないことを今までの経験からわかっているからです。

だからこそ、客観的にみることができるようになっています。

＜感情の起伏が激しい人の気持ちがわかる＞

きょうだい児は、感情の変化や思いを敏感に察知できる力に長けています。

”今この人はこんな気持ちだ”

それを読み取ることができるので、どのように対応していけば良いのか、瞬時に判断することができます。

状況によっては、巻き込まれてしまって、大変な思いをすることもありますが、まずは冷静になってもらうこと・落ち着いてもらうこと、そのために何をしたら良いのか、体が動いてしまいます。

あっという間に、相手の居心地が良いように準備ができるので、驚かれることもありますが、その分、感謝されることも多いです。

心身ともに使い果たしてしまっても、周りの人が不愉快な思いをしないで済んでいることに嬉しさを感じます。

このように、客観的に物事を捉える視点を持っていたり、人の気持ちを察知したりを、当たり前にきょうだい児は行っています。

人の気持ちに気がつきやすいが故に、傷ついてしまうこともありますが、それでも相手を傷つけないように、そして自分も傷つかないように、少しずつできるようになっていきます。

実際に、大変な思いをしているきょうだい児もいますが、薄っぺらい同情は必要ありません。

同情の言葉をかけるのではなく、見たまま、感じたままを伝えてください。

きょうだい児が、ありのままの自分を見つめることにもつながっていきます。

それが、自分らしい生活を見出してくことになるのです。

次回に続きます。

きょうだい児は「素直に人に頼ることができない」