私は特別養子縁組家庭の子供ですが、
養親と養子の関係なのか、実親と実子の関係なのかで「親のエゴ」に関する基準に
違いはないと思っています。
親も子も、人間だれしもエゴを持っています。
「エゴ」とは「自尊心」「自負心」「うぬぼれ」「自我」などの意味を持つ言葉だそうです。
親子関係でよく問題視される「エゴ」は「エゴイズム」のニュアンスで使われています。
「エゴ」とは「利己主義」で「自分中心的」な考え方を指し、
他人の気持ちや幸福を考えない思考や行動様式のことです。
つまり、悪い親のエゴは親が子供の気持ちや幸福を考えない思考や行動をとることを指しています。
友人関係のような家族以外の社会的関係性の中でのエゴは明確なのに対して、
親子関係になると境界があいまいになってしまい、トラブルが発生してしまうのは
なぜでしょうか?
理由は明確です。
子供の気持ちは無視していても、子供の幸福を考えた行動である場合が多いからです。
どちらか欠けてしまうことで、独りよがりなものになってしまうのです。
子供のためを思っての言動であったといても、
子供の気持ちを無視してただ言いなりにさせるのでは、
親の「エゴイズム」でしかありません。
子供に何かをしてほしい時の伝え方として気を付けてほしいのが、伝えるときの主語を明確にすることです。
「私(親)が子供にやってほしいこと、やった方が良いと思うこと」を伝えるのに、
あたかも子供が自らやりたいかのように言い聞かせるのは詐欺・洗脳と変わりません。
親の発言は子供に対して、意図していなくてもある程度の強制力を持ちうることを忘れてはなりません。
「〇〇ちゃんは~~したいんだよね。」
こういわれて、親の機嫌を損ねてまで、「いいや、私はしたくない」と言えない子もいます。
大事なのは、親がやりたいと思っている主語を勝手に子供にすり替えないことです。
そして、子供に拒否権を明確に与えたうえで伝えることです。
この二点が守られていれば、たとえ親が親としてのエゴを持っていようが、
それが子供に悪影響を及ぼすことにはなりません。
エゴを持ったり実現させる親が全員悪いのではなく、そのエゴを実現させるときに、
卑怯にも子供から選択肢を奪ったり、子供の気持ちを無視する親が悪いというだけの話です。
大事なのは伝え方です。