特別養子縁組の当事者団体「Origin」の二つ目の理念についてもご紹介したいと思います。

Get together and Light ~集い灯す~

当事者たちが集まり、ぼんやりと温かい光を灯す。
明るすぎなくてもいいし、すべてを照らしつくすような大きな光である必要はないと思います。
皆が少しあったまるくらいの光で互いを照らしあう。
そんな当事者団体を目指します。
当事者同士だから話せること/話しやすいこと、きっとあります。

当事者たちが集まり、これから縁組をする子供たち、そしてその家族が悩み迷う道を少しでも手助けできるようになりたい、という想いも込められています。
自分たちが育った特別養子縁組家庭が良い環境でも、悪い環境であったとしても当事者の声は制度をよりよくしていく原動力になります。
制度だけでなく、家庭にどういった支援が必要か、どういった支援があれば特別養子が養親さんと信頼関係を築き、前向きに生きていけるかを具現化していく原動力にもなりえます。

私たちは、特別養子の仲間たちに対しても、養親さんたちに対しても、みんなで一つになって助け合うのが大事だと謳っているわけではありません。
集い、日ごろから関係性やつながりを持っておくこと、信頼関係を気づいておくことで、困ったときに頼る選択肢が増えます。
そのためにいろんな人がいろんな色の、いろんな明るさの光を灯して集います。

子育ては多様性の塊です。

皆で何か統一化することに意味はありません。
一致しているのは子供たちの幸せを願う気持ちだけで、その実現への道のりは人それぞれです。
だからこそ、自分が心地よいと思い頼れる明かりを探しせるようにしたい、そんなつながりが持てる団体にしたいです。
みんな全員で仲良しこよし、一体化を目指すのは違うと思っています。

だからこそ、照らすではなく「灯す」です。

当事者だから担える役割がきっとあると思います。
仲間たちと安心して集える居場所づくりをしていきたいと思います。