今日の記事は私が特別養子縁組の当事者団体を設立して団体の活動としてやっていきたいことの第五弾です!

第一弾~第四弾をまだ見ていらっしゃらない方は11/20掲載分の記事から先にご覧ください。

今日ご紹介するのは、「当事者による発信活動の支援」です。

昨日の記事と関連していますが、ちょっとだけ違いがあります。

当事者が発信活動をするのを見てきて問題に感じたことが多々あります。
端的に言えば、それをこれから発信活動をしていきたい特別養子縁組当事者に還元していく活動です。

私自身、発信したいと思い始めたころの考え方は非常に過激でした。
自分の過去の経験を踏まえて、ただ愚痴や文句を言うだけ。
自分がどれだけ辛かったかを分かってもらおうとする内容ばかりでした。


しかし、それは世の中の不特定多数の方に発信する内容ではなく、当事者同士のサロンで話したり、カウンセラーの方に話せば済む話です。
そして、残念ながら愚痴や文句を社会はなかなか素直な気持ちで受け止めてはくれません。
私たち当事者側は、「当事者の声を大事にしてくれ」と叫ぶだけでなく、伝え方を追求することもしなくてはならないと思っています。
自分が発信したいことをそのまま受け取ってもらえるような伝え方や言葉をチョイスして活用していかなくてはならないのです。

そうしていくことで、当事者が不特定多数の聞き手側から心無い言葉をかけられることが減ります。結果的に発信したいことを長い期間発信し続けられるのです。

感情に任せて自分の体験を話したい方もいると思います。
その場合は、それを正しく告知したうえで伝える必要があります。
私たちの言葉は時には養親や他の養子、養親希望者、児童福祉従事者を傷つけます。
しかしそれは本意ではないと思います。だからこそ、傷つけてしまうような言葉を言う場合はそれを事前に言っておくだけでもいいのです。

そして、自分の感情的な想いを、そこで終わらせることなく、
「じゃあ、どうあってほしかったのか」
「どんなサポートがあれば改善すると思うか」
「みんなに心掛けてほしいことは何か」
「どのような想いで養親さんがそのような行動をとったのか」
ここまで昇華させて伝えることで実際に社会を動かすことができる
のではないでしょうか。

特別養子縁組家庭で育ってよかったと思うこと、家族や社会への感謝を発信する場合も同様です。
幸せでした。感謝しています。と伝えるだけではなく、
「どんな場面にそのように感じたのか」
「過去にかけてもらったどんな言葉がどんな時に支えになったのか」
「家族間のコミュニケーションや距離感がどのように適切だったのか」
というように、要因を分解して伝えてもらえればな
と思います。

自分の感情を分析することはライフストーリーワークにもつながってきます。
もちろん、発信活動は当事者の義務ではありません。
ただ、発信したいことがある当事者が発信していくサポートをしていければなと思います。

【お知らせ】
12/8に東京で講演会を行います。テーマは真実告知についてです。
イベントは毎度盛況で、次回は第三回目の実施となります。
ぜひご参加ください!