第111回ツール完走記念号 | 凝り性 勝之進のこだわり日記

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★Livin' On A Prayer★Once upon a time Not so long ago・・・ 
 

今年も完全走破しましたので
観戦記を一気に載せます。
 
完全にマニア向けの大長編ですので、
悪しからず。
 


それでは始めます。
 
2024オリンピックイヤーに行われた
第111回ツールドフランスです。

◆第1ステージ 
バルデ(DSM)
既述

◆第2ステージ 
ヴォ―クラン(アルケア)

フランス期待の23才が勝利。
フランス人連勝で、今大会は早々に
「フランス人優勝はまだか」の言葉は
不要となった。

サンルカの坂を制しての初優勝は
大器の予感。
マイヨは早くもポガチャル。

◆第3ステージ 
ギルマエ(アンテルマルシェ)
 
アフリカ・エルトリア出身の痩身が
記念すべき初優勝。

マイヨはカラパスへ。
これも南米出身者、初のマイヨ。
記念すべき出来事ずくめの1日。

◆第4ステージ
ポガチャル(UAE)

2642mガリビエを登る。
2年前のピドコックが出した
伝説の最高スピードは106.1キロ。
 
ポガチャルの下りも異次元の速さだが、
怖くないのだろうか。。。

◆第5ステージ
カベンディッシュ(アスタナ)

今大会でツールを引退する39歳のカブが
エディメルクスを超える金字塔を
打ち立てた感動のステージ。

歴史的瞬間をこの目で見ることが
できた幸せを感じる。

前人未到の35勝は、歴史に燦然と
光り輝く大記録。皆が祝福にやって来る。
 
イギリスで落車したことも
感染症に苦しんだことも
今となっては良い思い出だ。

第1ステージで熱中症になり、
リタイア寸前だったのを救った
チームメイトに感謝するカブ。

2021年13ステージから
3年越しの悲願達成、おめでとう!
カベンディッシュ!!

加えて、完走したことも、
本当に素晴らしい。

◆第6ステージ
フルーネウェーヘン(ジェイコ)
 
2022年以来、久々の優勝。
オランダチャンピオンジャージは
伊達じゃない。
フィリップセンはリム差で、またも2位。

◆第7ステージ 個人TT
エベネプール(スーダルQS)
 
ジュブレ・シャンベルタンのゴール。
ブルゴーニュのブドウ畑の中を疾走。
ベルギー期待の星の初優勝は
個人TTだった。

◆第8ステージ
ギルマエ(アンテルマルシェ)
 
超巨大ドゴール十字架の脇を
駈け抜けたステージ。

アブラハムセンが単独の逃げを敢行。
15キロで吸収されるも
勇敢なアタックを世界が称賛。
無尽蔵なパワーを感じるノルウェー人。

◆第9ステージ
テュルジス(トタルエナジー)
30歳のフランスの苦労人が初優勝。
チームメートと抱き合って大騒ぎ。

◆第10ステージ
フィリップセン(アルぺシン)
 
やっと、やっと、やっと勝った
アルぺシン。
今日のマチューのリードアウトは
完璧の一言。
キャニオンのバイクがカッコいい。

◆第11ステージ
ビンゲゴー(ヴィスマ)
 
今大会屈指のドラマとなった
ル・リオランの頂上ゴール。

アタックしたポガチャルに
一旦は引き離されるも、
ビンゲゴーは粘り強く追いすがり、
 
最後の坂で全力を振り絞って、
豪脚ポガチャルを僅差で差し切った。

鳥肌が立つ名シーンで
滅茶苦茶に感動しました。

インタビュアーに3か月前の大怪我の
話を聞かれ、胸が詰まり、涙が溢れて
止まらないビンゲゴー。

こちらも思わずもらい泣き。
想像を絶する苦労があったのだろう。

◆第12ステージ
ギルマエ(アンテルマルシェ)
 
ルツェンコが隣の選手に押されて
中央分離帯に乗り上げ、不運にも落車。
これが17ステージでのリタイアの
遠因になってしまった。

チームカーに乗る前に両手で顔を
覆って涙する姿が脳裡に焼き付いて
離れない。
 
みんなと一緒にゴールできないのは
本当に辛い。
 
スプリントは、カブは5位。
包まれなければ36勝目いけたかも。

◆第13ステージ
フィリップセン(アルぺシン)
 
平均52キロで100キロ走る選手達。
UAEアユソはコロナで無念のリタイア。
 
横風分断あり、ゴール前落車ありで
波乱のポーゴール。

◆第14ステージ
ポガチャル(UAE)
 
今日はツールマレ、ダンシザン、
サン・ラリー・スラン・プラ・タデ
1669mの頂上ゴールと、
怒涛の山岳3連発。
 
超どMのコース設定を大柄なポリッツが
引きまくってポガチャルをアシスト。
白い歯とスリムな体型がメッチャ
カッコいい。

そして、満を持して、ラスト5キロで
ポガ砲が炸裂。
39秒差をつけてハルクポーズのゴール。
今年は絶好調だ!

◆第15ステージ
ポガチャル(UAE)

今日はプラトー・ド・ベイユ15.8キロの
頂上ゴール。
 
ボクレールの伝説のマイヨジョーヌ
マジックは2011年。
もう13年も前の出来事だ。
 
今日も攻撃的なポガチャルは
残り4キロでビンゲゴ-を置き去りにし、
1分以上差を広げる圧倒的な強さで完勝。
 
レース後は、二人で小さくタッチ。
真っ向勝負は本当にすがすがしい。

◆第16ステージ
フィリップセン(アルぺシン)
 
最後のスプリントステージ。
ギルマエは落車に巻き込まれて
フィリップセンに50ポイント詰められ、
376対344と33ポイント差に肉迫。
 
ギルマエは肩を2針縫うが、明日も走る。
ニースに辿り着かないと
マイヨベールは得られない。

◆第17ステージ
カラパス(EF)
 
3週目に入って調子が上がってきたカラパス。
東京オリンピックチャンピオンが
山岳で本領発揮。
実はツール初優勝なのが不思議なくらい。
 
職人カラパスの落ち着いたゴール
ジェスチャーがクール。
サイモンイェーツは大健闘。

◆第18ステージ
カンペナールツ(ロット)
 
逃げたクビアトコウスキーと
ヴェルシュが3人がゴールスプリント。

スプリント力に勝るカンペナールツは
踏み切って初優勝。
奥さんと携帯で会話し、笑いながら
嬉し泣くベルギー人。
 
ツールで勝つことが、自転車選手として、
どれだけ嬉しいことか、ひしひしと
伝わってくる。

◆第19ステージ
ポガチャル(UAE)
 
イゾラ2000に登る最終決戦。
ヨルゲンソンの敢闘も虚しく、
7%坂を28キロで登るポガチャル。
 
あまりの強さに圧倒される。
まさに怪物ポガチャルが躍動。
 
ビンゲゴーは精魂尽き果て、
頂上で奥さんと抱き合って
また泣いている。
 
レムコと握手して検討を称える。
泣いても笑ってもあと2ステージ。
頑張れレムコ、頑張れビンゲゴー。

◆第20ステージ
ポガチャル(UAE)

ラクイヨル峠1678mの頂上ゴール。
絶対に諦めないビンゲゴーが
最後までポガチャルに追いすがる。
 
最後の坂では、自らアタックして意地を見せる。
タイム差は、追いつかないほど開いているのに
目の前のポガチャルに負けたくなくて
魂で踏むビンゲゴー。

前年王者の本物の意地を見よとばかり
もがく姿に世界が感動した。
 
ポガチャルは、その上をいく異次元飛行。
まだ余裕がある表情は王者に相応しい。
約5分差で実質勝負あり。

そして、その脇で大泣きするバルデ。
最後の坂を上り切り、自分のツールが
終わったことを悟った瞬間、
 
これまでの苦労が蘇り
胸にこみ上げるものが抑えきれず、
ひとめを憚らず泣くバルデ。
 
フランス全土の期待を背負い、
その痩身でよく頑張ったぞ、バルデ。
 
泣くなバルデ。こっちも涙で
テレビが見えないじゃないか。。。

◆第21ステージ 個人TT
ポガチャル(UAE)
 
最後は、おまけの個人TT優勝で
総合優勝に花を添えたポガチャル。
 
今大会5勝目。地上に敵なし。
恐るべしポガチャル。
 
喜ぶチームメイト。
最強UAE、ここにあり。
 
おめでとう、ポガチャル。
マジに強かったぞ。

そしてニースに帰って来た
全ての英雄たちに
スタンディングオベーションを!
 
お疲れさまでした!!!

◆レース結果

総合優勝 ポガチャル(UAE)
2位 ビンゲゴー(ヴィスマ)約5分
3位 エベネプール(スーダルQS)約7分

マイヨベール
ギルマエ(アンテルマルシェ)

山岳賞
カラパス(EF)

ヤングライダー
エベネプール(スーダルQS)

こうして、21ステージ、
3497.3kmの長い長い
熱い旅は終了いたしました。

  観戦した皆様、お疲れさまでした。。。勝之進