世に棲む日日(一)


司馬遼太郎著 文春文庫


嘉永六(1853)年、ペリーの率いる黒船が浦賀沖に姿を現して以来、攘夷か開国か、勤王か佐幕か、をめぐって、国内には、激しい政治闘争の嵐が吹き荒れる。この時期骨肉の抗争をへて、倒幕への主動力となった長州藩には、その思想的原点に立つ吉田松陰と後継者たる高杉晋作があった。変革期の青春の群像を描く歴史小説全4冊。


松本村-玉木文之進-長門の海-平戸へ-島の城下-山鹿屋敷-帰国-桜田藩邸-手形-脱藩-泣く話-売られる-家郷-追放-天涯への旅-春半ばなり-金剛山-象山-浦賀へ-浦賀-過激者-長崎へ-岸頭-最初の弟子


 現在の小中学校の学力は落ちていると言われている。その理由にゆとり教育や授業時間を挙げるマスコミは多い。そして江戸時代の末期の武士の教育レベル(知識ではなく、理解度)は日本史の中でも最高レベルにあるといわれている。幼いときから毛利家の山鹿流兵学教授であった吉田松蔭は公僕としての勉学をしつけられる。時に公のために’死’を意識しながら学を究めるときに教育や武士、人間というものを考えさせられる。人が’死’を意識し、’死’を恐れずにひとつのことに打ち込めとき、かなわぬものはない。そしてそのエネルギーと知識がいずれ倒幕に結びついていく。


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体力、知力、気力