今村昌平監督がカンヌ映画祭において「楢山節考」に続き、

2度目のパルムドールを獲得した「うなぎ」を見た。

 

不倫した妻を殺害して服役した山下拓郎(役所広司)が、

仮出所で出所する。

保護司の住職(常田富士男)のもと、

刑務所で覚えた散髪の技術で理髪店を開く。

心を閉ざしている山下が唯一話し相手にするのは、

刑務所時代から飼育しているうなぎだった。

そんな時、山下は睡眠薬を飲んで河原に倒れていた桂子(清水美砂)を助け、

桂子は山下の理髪店で働き始める。

 

やりきれない閉塞感にとらわれた前半から

状況が展開していく。

エピローグは前向き。

それを際立たせるための閉塞感だったのかもしれない。

人物設定が典型的でそんなに簡単か!

って気もする。

その方が物語を作りやすいんだろうけど。

 

うなぎも象徴的すぎないかな!? 

映画祭が好きそうなテーマではあるんだろうなあ。

 

原作は吉村昭の「闇にひらめく」、

脚本は今村と天願大介、冨川元文。

出演は他に、佐藤允、柄本明、市原悦子、倍賞美津子、田口トモロヲ、哀川翔。