2月24日(土) 昼公演

@東京エレクトロンホール宮城 in 仙台




三谷幸喜演出・脚本の舞台「オデッサ」を観てきました。

三谷さんの新作、しかも「鎌倉殿の13人」で好きになったお三方が出るとあって、ずっと楽しみにしていた舞台。ついに観た!


"言葉"をテーマにした作品で、まさに"Lost in translation"。笑


登場人物は3人のみ。

英語しか話せない日系警察官(宮澤エマさん)と、鹿児島弁の日本人旅行者(迫田孝也さん)、そしてその通訳で呼ばれた日本人青年(柿澤勇人さん)。

殺人事件の重要参考人の取り調べが始まります。


日本語と英語の通訳という設定で、まさかなぁ?と思ったら、本当にまさか!

エマさんと柿澤さんのセリフが英語なんです。

それも一言二言じゃなくて、ずーっと。


宮澤エマさんは元々アメリカ育ちで英語が流暢なのだそうですが、もうほんとペラッペラ!

すごい、も〜うっとり。。。

日系人だけど日本語が話せない女性警部の役で、しっかり者かと思いきや、抜けてるところもあって、とてもチャーミングでした。

今回英語の監修もされたとか。やば。


ネイティブじゃないのに?という意味ですごかったのは、柿澤勇人さん!

英語、日本語、鹿児島弁の3つを駆使して通訳する役で、一番の笑わせ役でもあるので、相当苦労されたと思います。

英語の発音がものすごく綺麗で、1ミリのストレスも無く楽しめました。

カッキーすげぇ!


迫田孝也さんは、朴訥とした人の良い役、振り回される役、ではあるんですけど、それだけじゃない。

うーん、どっちかな?(誰かな?)と思ったけど、こっちだったかっていう。


三者三様の素晴らしさで、3人とも最高でした!




(以下、ややネタバレ)




迫田さんが鹿児島弁で話したことを、柿澤さんが勝手に捏造してエマさんに伝えてしまうことから笑いが生じるんですが、日本語は17文字で表現する文化があるから(※俳句)英語にすると長くなるんだ、とか、即興ポエムとか、本当に可笑しくて笑えました。


場内も爆笑の渦で、こんなに観客がゲラゲラ笑う舞台があるんだな〜と。

みんな三谷さんを信頼してるんだなと感じました。


セリフが英語なので、当然分からない人が多いだろうから字幕が付くんですが、それも画期的でした。

めちゃくちゃ良い仕事してましたねぇ〜!

(※みなさんも訳してみましょう)とか言って英文だけ出てくる時があったりして、オイ!(笑)みたいな。

テンポとタイミングに一部の狂いもなく出てくる字幕、あれは手動で出している...んですよね...??

見事な職人技でした。




私は今英会話を勉強しているのですが、英語が出来るだけでこっちでやっていけると思わない方がいい、とか、君くらい英語が出来る人は掃いて捨てるほどいる、とか、そういうセリフが刺さりました。


本格的に英語を使って仕事をしたいとか、海外移住したいとは全く考えていなくて、趣味でやってるんですけど、本格的にやっていく人たちにはそういう苦労があるよね...と。


スティーブ(本名・スジオ)が、呼びにくいからアメリカの人からスティーブという名で呼ばれている、というくだりで、自分が交換留学していた時に現地流の名前が欲しいとねだって、ホストマザーに止められたことを思い出しました。


あなたには日本語の名前があるんだから、と言われて、その時は、ちぇ、なんだよ〜と思ったんですが、自分は考え足らずだったなぁと。

ホストマザーは色々考えてくれていたんだな。


私ごとで失礼しました。


「オデッサ」を海外でやるとしたら、逆に日本語のセリフに字幕が付くのかな。

いや、何も日本語と英語じゃなくても、英語とルーマニア語とかでもいいのかな。

蕎麦とかは日本じゃないとダメか。

今回はアメリカ人と日本人のシチュエーションだったけど、別の国にしてもいけそうな、普遍的な面白さがあるなと感じました。


柿澤さんとエマさんの英語があまりに素晴らしくて、私も勉強頑張ろうー!!と強く心に誓いましたよ。

本当に良いタイミングでこの舞台を観れました。

明日からの糧になりそうです◎






長々とすみません!


長文の感想、お読みくださった方、ありがとうございました♪