こんにちは!
今日も暑いですね。
昨晩はなかなか眠れなかったので、明け方までかかって先日買ったノンフィクションを読み終えてしまいました。
田舎で起きた凄惨な事件を取材したルポタージュです。
なぜか、私の中で夏は一番「死」を色濃く感じる季節です。
終戦記念日があるからかもしれないし、お盆があるからかもしれない。
夏といえば怪談、のイメージもあるのかも。
だからか、なんとなく普段は手が伸びないジャンルの本に引き寄せられました。
この本で扱うのは山口県周南市の金峰地区、人口わずか12人の郷集落で2軒の家が放火され、5人の村人が殺された事件です。
「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」
という不気味な貼り紙が犯人の家に貼ってあったことも話題になりました。
私も当時(2013年)ニュースでこの事件を知りましたが、ネットでは、犯人は村八分にされた復讐で事件を起こしたという噂が広まったそうです。
しかしこのルポを読んで、どうやら真相は少し違うらしいと分かりました。
犯人は「村人達から悪いうわさをされていた、嫌がらせを受けていた」と主張しており、精神鑑定で妄想性障害だと診断されましたが、最高裁では責任能力ありとして、2019年に死刑判決がくだされました。
妄想性障害は統合失調症と違って、幻聴や幻覚は無く、仕事や日常生活は普通にこなせる、ただ、根強い妄想があるというものだそうです。
やっぱりこういう事件の犯人には統合失調症や妄想性障害が多いのだな...と、重い気持ちになりました。
この事件がさらに異様なのは、殺された村人達が、残った村人達の間で「殺されても仕方ないけ」「いつかこうなると思った」みたいに言われていることだったり、実際に陰口やうわさが横行していたことです。
田舎特有の閉じられた人間関係。
読んでいて、息苦しさを感じました。
ワタル(犯人)を取り巻く何かが違っていたら、惨劇は免れたのかもしれない。
これを氏神様の祟りだと語る村人もいて、なんだか自分が今生きている同じ時代の出来事とは思えず、日本にはまだこういう土地があるのか...と不思議な気持ちになりました。
怖いけど、一読の価値ありです。
本の感想で長くなってしまったので、普通の日記は後で書きますね。
長文お読みくださり、ありがとうございました♪