不公平税制を正す会 〜不屈性の追求〜
湖東京至氏 「税が悪魔になるとき」
元静岡大学教授 税理士
(ジャーナリスト斎藤貴男氏との共作)より一部引用。
「私達は医療や介護の非課税を『偽を非課税』と言い、輸出品の免税を『完全な非課税』と言っています」(湖東京至)
前回の続き。 No.60
○偽の非課税
輸出品と同じ0税率なら仕入税額控除で還付金が出ます。
患者さんから3%でも税金を取ると言うことが社会政策的な配慮に欠けますので、1%と言う低い税率なら仕入税額控除の仕組みで、収入から年間仕入額の仮払消費税の10%を差し引けますから少し「還付金」がです。
0税率ほどではありませんが、税率を引く抑えて販売すれば、年間仕入税の10%から税額控除するので、一応差し引きで「還付金」される分が出ます。
湖東さんと斎藤さんの話しに続きます。
《湖東》
ある品目だけ税率を下げることを「軽減税率」と言います。
税率が適用されれば、その業界にとってはプラスになりますが、「医者のエゴ」などと攻撃され、実用性はありません。
と言うことは、やはり診療報酬の引き上げでもしなれば病院や医者は救われないことになるのです。
〈斎藤〉
消費税の問題を、診療報酬の引き上げで埋め合わせるべきではないでしょう。
しかし、医療の問題をどうするのかと言うことは、規制緩和の一環で病院経営を株式会社に委ねようと言う動きと絡んでいるのっはないでしょうか?
病院も、小さいところはみんな潰れて、後は株式会社に任せなさいと言う論議があります。
そうなれば、医者は「外注」。
医者の派遣労働化です。
《湖東》
このように、医療などの「非課税」と、輸出品の「免税」との間にも、導入当初から不公平かあるのです。
これも消費税が持つ致命的な欠陥の一つです。
次回は「消費税が派遣労働者を増やす」に続く。
#消費税廃止
#インボイス制度中止