21日~24日の4日間、三宅島をフィールドに日本野鳥の会の新人研修を行ってきました。
今回の研修は、4日間で調査を企画実施し、まとめまでをおこなってもらうというもの。調査対象は「オオバン」と「アオノクマタケラン」です。

 

自然調査も自然解説も基本は、まずは対象物をよく観察すること。じっくりと観察して、不思議に思ったことなどをもとにテーマを探します。

自然の中からきらりと光る情報を拾えるかどうか。これは、必ずしも知識の量には比例しません。その人の観察力とセンスが要求されます。

 

その次に、テーマをさらに発展させて、調査の企画書を組み立ててもらいます。ここでは論理性と柔軟な思考力が要求されます。

オオバンチームは、大路池に浮かぶオオバンの群れを観察し、どのような行動をしている個体が多いのかを調べました。
アオノクマタケランチームは、環境要素の中で照度と土の湿り気に着目して、「密集して生えている場所」「そこそこ生えている場所」「まったく生えていない場所」を選び、照度と土の湿り気を計測して比較しました。

 
 

 
 

結果は、グラフがきれいに予想通りになった部分もあり、吹くはずの風がまったく吹かずに、あてが外れてしまった部分もあり、野外調査の難しさと面白さを実感することができました。

自然保護NGOにとって、自然の情報をもつことは生命線。新人たちがこの先どのような部署に配属されるかわかりませんが、どこへ行っても自分のフィールドを持つトコロジストであってほしいと思います。

三宅島のみなさん、お世話様でした!