今日は、7月の城山トコロジストの会として「セミのぬけがらマップ」作りを実施しました。


オタマジャクシの池の上の広場で、セミの抜けがらを探し、その種類と抜け殻のあった場所を地図に落としました。参加者は11人。


まず、セミの基本的な生活史を知ってもらうために、横浜自然観察の森からお借りした紙芝居を上の娘と一緒に上演しました。(父娘初共演!)


トコロジスト生活


その後、家族ごとに分担の区域を決めて、与えられた区域の中をくまなく探し、抜け殻を探しました。


主に、木の幹と、草の茎、ロープ柵についていました。抜け殻はすべてビニール袋の中に入れて持ち帰ります。


トコロジスト生活


持ち帰った抜け殻の種類を調べ、大きな地図の上に抜け殻の種類といた場所を記録していきます。


そうして完成したのが、「セミの抜け殻マップ」です。

トコロジスト生活

これによるとセミの種類は、アブラゼミとニイニイゼミの2種類で、アブラゼミよりもニイニイゼミが多いという結果になりました。中でもアブラゼミは、池の周りや斜面の緩い湿った場所に多いようです。


種類が2種類とやや少ないのは、もしかしたら観察会直前に草刈が入り、草地についていた抜け殻が全滅だったことが影響しているのかもしれません。

それでも抜け殻がたくさん見つかったエリアと、まったく見つからなかったエリアがわかれており、これはこれで興味深い結果となりました。


セミの幼虫は、土の中で5年間、木の根っこから養分を吸収しながら成長するため、木への依存度が高いといえます。地図には木の位置も落としてありますが、木の生えている位置と抜け殻の見つかった場所に何らかの関係があるのでしょうか。


地図を眺めていると少なくともセミの暮らしにとって不可欠となっている樹の存在は見えてきます。今後、公園管理の一環で、間伐や除伐をおこなうときには、セミへの影響を考慮するひとつの資料になっていけばいいなあと思います。


セミの抜け殻調査をされている個人やグループは多いと思いますが、地図を用意して、木の位置と抜け殻のあった場所を落としてみると、たとえ狭いエリアであっても面白いことが見えてくるかもしえません。