息子が乳飲み子だったころ、
二階の寝室で寝かしつけて、私に背を向けて眠り始めたのを確認し、
さて階下へ下りて自分の時間を楽しもうかと身を起こした途端、
息子はこちらにくるりと向き直して、さらにパッチリ目を覚ます・・・
私がっくり、振り出しに戻る的な出来事がたびたびあったように記憶している。
9歳になった息子は手がかからなくなった部分もあるにはあるが、
この夜一緒に寝る作業は残念ながらいまだ続いており、
夜ごと寝付くまでの腕枕を要求され続けている次第。
赤ん坊の頃同様に、「寝入ったな」と思うタイミングでそーっと腕を抜くも、
暗闇の中から「・・・母さん・・・まだ腕枕欲しいんだけど」と不服そうな声で
呼び止められるたびにギクッとする。
なんなのだ。
ひもでもついているのか。
母が一定距離離れると息子を覚醒させる強力な呼び鈴付のひもが。
他にも、「息子が寝たら階下で楽しみにしている本を読もう」など
その場を離れようという意識が働いているときほど
息子の寝つきが悪いようである。
ほんとなんなんだよ。
と、白目で訴えたいのをがまんし、
「今わたしは息子とともに寝る気満々です」という気持ちで
心を満たすことがまず大切なのだと日々自分で自分を諫める
子育て生活9年目半ばなのでありました。