私にあるのは名前くらい。ひとごみに紛れてしまえば何の特徴も無い、どこにでもいるただの女というだけの存在。そこには名前さえ必要とされない、印の無いわたしがいる。誰だって周りを見て安心する。そう、みんな無印。