皆様に一つ大きなご報告があります。


フェイスブックでは2月上旬にお知らせさせて頂きましたが、遅ばせながらこちらでもご案内させて頂きます。

私上床直人は、マリンバ奏者としての活動を終了致します。

25年のうちのマリンバに出会った10年。必然である人生ストーリーを混じえてお話したいと思います。





2010年11月のある日。14歳だった私は、吹奏楽部でトランペットをしていました。その日は風邪を引きながらも高音をずっと練習していました。次の日朝から息苦しく感じ、放課後には階段をはいずる程に。慌てて病院に行くと、「器官に穴が開いています。トランペットはもう吹く事は出来ません」。。。退院してからもやはり音楽は続けたかったので、「吹かないで出来るものといったらパーカッションだ!」顧問の先生にお願いして私のパートはパーカッションに。

それから数ヶ月後、ある友達が言っていました。「私、音楽科がある高校に行くんだ。鹿児島県立松陽高校」。「んっ?私知らない」。。すぐさま調べました。公立の高校ですが、日本でも稀に見る環境が素晴らしい学校。「ここに入りたい!」そう思いすぐさま受験内容を調べると知らないものばかり。受験の半年前から詰め込みました。

無事に合格し高校へ入学しました。これから3年間を共にする37名の音楽科1-7組。周りは子供の頃から音楽を続けていたり、既にコンクールで入賞していた人達ばかり。不安しかなかった。だからこそ人一倍努力しなければと。朝6時には学校に着き、音楽塔の裏にある入り口の窓を鏡代わりにしながら練習。早弁をして昼休みも練習し放課後は吹奏楽部の練習が終わった後練習。とにかく人一倍頑張らないと。自分は才能なんてないのだから。そんな感じだったので勉強は片手間に。

大学受験に失敗し、滑り止めで受けていた鹿児島国際大学国際文化学部音楽学科へ。入学祝いをしてくれた家族が「入学おめでとう!」と。私は「おめでとうじゃない!」。。。。ですが、この大学に入った事も今思えば良かったのかもしれません。入学式を終え即事務室に行き「練習したいのですが場所借りれますか?」負けたくなくて。。悔しくて。。人一倍練習しました。だけど食べていかないといけない。バイトを始めますがブラック会社で練習なんか出来ない状態に。身体が壊れ、頭がカナヅチで叩かれるくらいの痛み。そんな状態で大学に行っても睡眠も取れてないのもあり何も手につきません。「なんでこんな事になったんだろう」お金を出してくれる親に申し訳なくて。自分が何してるか分からなくなって。バイトを終え泣きながら帰りました。「そうだ。この身体さえ無ければ全てが終わる。」家に着き、包丁を振りかざし。。。親が止めてくれました。全てを自分自身でする事。この4年間で学びました。

2016年春、大学を卒業し新たな人生が始まりました。夏に受けたルーマニア国際コンクールでの副賞で来年ルーマニアに行ける事に。どれだけ嬉しかったか。

2017年夏。セミナーを受講するために行ったルーマニア旅行は、私の人生の中でもとても想い出にのこるものとなりました。簡単に言葉では表せない。。
おきでんシュガーホール新人演奏会を受け、世界的な審査員の方々から「あなたの演奏は格段に良かった。」と言って頂けて、どんなに自信になったか。

2018年7月。ずっと夢だったTEDへの出演。これまでの私の人生を交えたトーク。涙して聴いてくれたお客様。本当ありがとう。
全国7箇所を巡った日本ツアー。気持ちがドン底になり生きる希望を失った日々。

2018年10月。新しい人生を切り開く為に東京に移りました。沢山の人に会い、多くを経験したなかで新しい夢が出来ました。

「ハリウッド映画に出ること」

今まで、人のために。無償の愛を届ける。それだけを考え演奏し生きてきました。25年経った今、やはり自分がやりたい事をする事が、結局は人のためになると気づいた。

マリンバを続けてきたことで、多くの素敵な方々にお会いする事ができ、沢山の喜怒哀楽の経験を得る事が出来ました。かけがえのない絆と喜びがそこにはあります。

私が演奏した事で、少しでも多くの方に感動を届けられていたのかな。そうであったならば、心より嬉しく思います。

マリンバを始めた頃からずっと念頭にあった
「人の心を動かすマリンバ奏者になる」

これからは
「人の心を動かす表現者になる」

これを念頭に生きていきたいと思います。

これまで以上に沢山の困難が待ち構えているでしょう。考えられない程の悲しみや、苦しみ、そして喜びも。全ての感情が私の血となり肉となり、“上床直人”という人を形成していくことは確実であり必然。そうしてやがて人々を感動させる事が出来たら、それこそ私の心からの本望です。

これまでの10年を考えると、血の涙をこれでもかと流す程大変な事もありましたが、多くの喜びも沢山ありました。走馬灯の様に思い出しますが、自然と笑顔が溢れ出てきます。これまでの血の涙が喜びの涙となっています。

新しい人生のスタート。
これからも笑顔で歩んでいきます。

皆様に、そして自分自身に心から感謝します。

上床直人


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