不妊治療 1 | 牛川とこオフィシャルブログ「傘をたためば」Powered by Ameba

不妊治療 1

この記事は子を授かるまでのことを書き綴っています。


初めてご覧頂く方はテーマ「遠回りの道」にまとめました


こちら
から読んで頂けたらと思います。














どんなことでも初めてというのは緊張をするもの

ですよね。


初めての病院

初めての試み

そして初めての心境


幾つかの緊張を抱えて、不妊治療を専門とする病院へ

向かいました。




中に入ると座れないほどに人が多く、

こんなにもいるのだという驚きを感じながら

問診票に記入をはじめました。




これはだいぶ待つのではないかと思い受付でたずねると、

はっきりはわからないが2時間は待つだろうとの事。


日常の中で2時間以上の時を待つというのは

結構きつく面倒に感じます。

ですが緊張のせいか面倒だという感想もなく、

順番が来るまで何から説明をしようか考えるか、

などと思ったりしました。


雑誌を読んだり、壁に貼られたものを眺めたり。

持参した体温表を見ながら説明文をぶつくさ考えたりしました。






雑誌と一緒に並べてあった病院の治療法などが書かれた分厚いファイル。

壁に貼られたポスター。

それらを目にした時、

不妊治療がついにスタートするんだという本当の実感が湧き上がって

きました。

もう目を背けられないところまで来たのだなと。




一枚のポスターに、病院の実績がグラフで描かれたものがありました。

妊娠方法での一覧と、年齢別での一覧。

このグラフの中に、いつか自分も入ることが出来るのだろうか・・・

確かそんなことを考えながら眺めていたと思います。






目にするもの、見るもの、考えることが沢山あったせいか、

2時間越えの時間はあっという間で、名前が呼ばれました。








今までの経過を教えてください


との問いに、頭で用意した説明通り答えました。






検査をしながら、焦らずにタイミングをはかっていきましょう


とても物腰の柔らかい物言いをするその医師は、

ゆったりとした口調で言いました。




なかなか出来ないといった焦りがもう出始めていたので、

その気持ちを伝えてみると、

カルテを見ながら、


あなたはまだ若いし焦るのは早すぎると。








若い??

何言ってるんだ???






なんて思った私の顔がよっぽど驚いた顔をしていたのでしょうか、

笑いながら、






あなたの年齢じゃ焦る必要がないですよ。

君はうちの病院でもとても若い方ですから。




諭すように言われました。

言葉自体は励まされるありがたい言葉。

だけど今の私の気持ちは違うんです。医師の考えとは。

とはいえ初めての診察。

医師の言葉に従うことにしました。


以前の記事に書いた先生
にも焦ることないよとよく言われていたので、

焦っちゃダメ、まだ最初なのだから・・・

と言い聞かせて。








さっそく、血液検査や内診、体温表の診断。

問診の問題は無かったものの、体温表ではやはり体温が低いこと、

指摘されました。


そして今まで受けたことのなかったフーナーテストをすると言われました。

色々と読み漁っていたので、どういった検査かはすぐにわかりました。

専門病院となると、初診から出来る検査はどんどんしていくのだなと

いった感想を持ちました。

友人から聞いていた話の通り、スピーディーでした。












検査結果を待ちながら焦らずいきましょう、

という事で初診が終わったわけですが、

専門病院の早さを目の当たりにし少々驚いたものの、

この頃の自分の気持ちにはこのスピード感は丁度良かった。


出来る検査、わかる事はどんどんと、積極的にしたいと強く思っていたから。

最初は知識がなさすぎて、ここまで遠回りの道を辿ってきたような

気がしていたから。

だから医師の考えに従いつつも、

自分の気持ちはしっかりとストレートに伝えておきました。






患者の立場になると医師に対し、言いにくい場面ってありませんか。

私は過去、何度もありました。

でもこの時は違う、

控え目になってしまう気持ちよりも、医師からの励ましの言葉よりも、

子を授かりたい想いがはるかに大きくなっていたから、

だからのんびりする気持ちは無いということを強く伝えておいたんです。




あの痛いホルモン注射も最初から射って欲しいと打診しました。






通院を要する病気の通院とはまた違う、

不妊治療とは想いを叶えるため、望む未来に近づくために、

自ら足を運ぶことを選んでいるのだから、

遠慮はいらないんだ!

と思ったんですね。


どう思われようが自分の意思と希望をはっきりと伝えなければって。




産婦人科へ通い始めた最初の頃は、妊娠したいという言葉すら

気恥ずかしくて言いにくかったのに、

治療の専門用語でも恥ずかしい言葉でも何でも、

もう平気で言えるようになっていましたね。












こうしていよいよ本格的な不妊治療のスタートを切ることに

なりました。

これからの私の生活は、行動も心の中も、

この「不妊治療」というモノが半分の割合を締めていくようになります。