浅井正二郎総責任者の誕生日、夜のお芝居は「静岡土産」。
この芝居は、約3年半前の2017年2月、同じけやき座での公演の千秋楽でも演じられた芝居です。
かつて関東を長らく回っていた逢春座が、浅井劇団と合同になり、翌月より関西に帰ると言う最後の公演・・
当時、もうこれで関東で観るのは最後かも、と思いながら通っていたあの時の思いが色々とよみがえり、それだけで泣けてしまいました。

「静岡土産」は浅井のレパートリーの中ではわりと珍しい、現代が舞台のお芝居。
大阪で建設会社を営む社長(正二郎)。女房(陽子)から、娘に好きな人ができたと知らされる。相手は会社の熱心な若手・新吉(大空海)。社長は早速新吉に話をしてみるが、なにか訳ありのようで首を縦に振らず、結局パワハラ同然に無理やり承知させてしまう。
そこへ静岡から若い芸者・清香(ひかり)が訪ねてくる。実は清香は新吉と将来を誓い合った仲だったが、新吉から婚約の話を聞いて、泣く泣く諦める事にする。
清香は自分の父親をずっと探していた。それは20年以上前、静岡で母親が切り盛りしていた宿に仕事で長逗留した建設会社の社員だった。その写真を見せられた新吉は、ある秘策を思いつくが・・

正二郎様の真ん中ハゲ&作業着姿は、多分この芝居でしか観られないレアなお姿(?)

↑※これは2017年2月千秋楽の口上の時の写真です※

この芝居、前半は大工見習いのアホキャラ・三ちゃん(海斗)がボケまくるという「大工の留」とほぼ同じ展開で笑わせるんですが、ラストの正二郎様演じる社長の長台詞でしみじみと泣かせます。
前回ここで三ちゃんを演じたのは雷三さんだったので、つい色々思い出してしまってまた泣けました。


舞踊ショー。

正二郎総責任者「糸」
昼に上がった鬘で。




二曲目「木蘭の涙」

この曲の時、腕をずっと前に伸ばして、
手のひらで何かを抱きしめるように丸め、
それをじっと愛おしげに見つめる仕草が・・


この曲を観るたび、いつもここで泣いてしまいます。


ラスト「転がる石」

正二郎様メインで見るのは本当に久しぶり!


胸を病んだ孤高の剣士を演じます。










最後はみんなで記念撮影。

このコロナ騒動の中、いろんな事情で観に来たくても来れなかったファンの方々は、
遠くの方も近場の方も含め、たくさんおられたと思います。
せめて少しでも当日の舞台の様子が伝わればと思い、書かせていただきました。

誰もが安心して舞台を楽しめる日が、
どうか1日も早く来ますよう願ってます。