先日、伯母の七回忌の話になった時。
「とことこちゃん、なんかいるものあるかのお」
と、従兄弟から言われた。
そろそろ伯母の部屋を片付ける…らしく
伯母のもので欲しいものがあったら…ということらしい。
『ねえ、おばちゃん、これ、わたし貰っていい?』
『買ったばっかりの着物を見て、言うかねえ。
まあ、とこちゃんが大人になって、
伯母ちゃんが着れんようになったらね』
ふと、脳裏に浮かんだのは…
できたばかりだと言う濃い藍色の着物を見せてもらった時の…
幼かった私と、伯母との会話。
着物のことなんて全然わからない子どもながらに
柔らかい布地と
綺麗な青色に心惹かれて…
深い意味はなく、言った言葉だった。
「甥姪の中では、女の子はとことこちゃんだけじゃけえ…
全部持って帰ってゆっくり選んでええで」
その話をしたら、そんなふうに言ってもらえて…
とりあえず、畳紙に入ったまま、何枚か持って帰った。
帰って開いてみると…あの着物ではなかったけれど、
優しい色合いの中に
伯母との好みの共通点を見つけたりで…。
「着付け、習ってみたいかも」
この歳にして、新しいこと、やってみたいって感じた
そんな時間。