「この本じゃけど、買うことができる??」
実家に帰ると、母がそう言って新聞の切り抜きを見せてくる。
「多分、あると思うけど??」
母のお目当ては、Amazon。
以前、近くの書店で手に入らなかった本をAmazonで購入して以来
こうして読みたい本をチェックしては渡してくる。
「買うのはいいけど……ちゃんと読んどるの??」
と
父と二人で、ニヤニヤして尋ねる。
読んだよ、と答えるので、
「じゃあ、あの本を貸して」
と言うと、すっと出てくるのは
我が母ながらすごい、と思う。
まあ、「どんな内容だったっけ」とペラペラとめくり出すので
私の手元に来るまでにやや時間はかかるのだが……。
思えば。
若い頃の母も、本を読むことは好きだったけど
思うようにゆっくり読書に浸る時間ってなかったんだろう。
だから……
Amazonのアプリから、サクサクとお目当てを見つけ出し
「多分、明後日あたり来ると思うから」
で、ついでに。
「ってことで、読み終わった本、借りて帰るね」
と
おもしろそうなものを数冊ゲット。
「ちゃんと戻してよ」
「………………考慮します」
と言うことで、当分、
私も読む本に困らない日々が続きそうです。