お母さんになる | write edit 仁田ときこのPARKWAY日記

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男児2人の子育てまっただ中のママエディター日記。
原稿の言葉からハッピーやラッキーを発信中。

今日、姪の愛(メイ)ちゃんに誕生日プレゼントを買うため、
表参道のクレヨンハウスに向かいました。

その道中、電車でのこと。

車内の席が空いていたので、座ってウツラウツラしていたら、

私よりも10歳は若いであろう女の子が、
空いていた私の隣席にドサッと何かを放り投げたんです。

席を取るために荷物を投げたと思い、
「乱暴やなぁ…」と、その荷物を見たら、

なんと、2才児?くらいの小さな男児でした。

あまりの乱暴さに、絶句。

向かいの席のOLさんも息をのんでいました。


男児を放った女の子の方を見ると、
電車の入り口付近に置いたベビーカーを早足でスタスタ取りに行ってました。

そして、ベビーカーを閉じるでもなく、
大きく開けたままの状態で通路の真ん中にドカッ!と置き、

座席の男児にひとこと。

「ママが疲れたから、どいて!!」

男児はよく分からない顔をして「ママー?」と言っています。

歩けるようになってまだ間もないような年齢の男児に、そんなことを言っても…。


いたたまれない気持ちになり、
私が「座ってください」と席を立つと、

女の子は私の大きくなったお腹に目をやりながら
「あ~、どうも~」と言って席に座りました。

その後、男児が「ママにあげる~~」と言って、
持っていたパックの林檎ジュースを女の子に渡したのですが、

そこで、目を疑う光景。


「もう空じゃん」と言って
男児の頭をゴツッ!!!と肘で力強く突いたんです。

男児の首はグニャッと曲がり、
目を丸くしていましたが、
すぐに困ったような変な笑顔になって
「ママー」と言っていました。

その光景を目の当たりにして、
年齢がかなり下であろう、その女の子の事が、
私は怖くてたまらなくなりました。

何か言いたい気持ちに駆られたのに、
怖くて喉が引きつりました。

でも、その瞬間気づいたんです。

この感情は、私のお腹の中にいる赤ちゃんの感情だって。

私の赤ちゃんが、怖くて縮み上がっているのが手に取るように分かりました。


そうしたら、

「そんな乱暴にしないでください!」って、
女の子に対して、キッパリ言葉が出ていました。

いきなり私が大声を出したものだから、
女の子はビックリして
「はぁ???」と言い、

その後、ムッとした顔になって
「誰よ?? アンタ!」と言いました。


次の瞬間、
なんと、私の口から飛び出たのは

「私もお母さんです!」という言葉でした。

頭の隅にもなかった言葉が、
息つく間もなく出てきて、
言った私自身が驚きました。


そして次の駅で、すぐに女の子と男児は降りてしまいました。


私は脱力感でいっぱいになり、
表参道駅で降りたあとも、しばらくホームのイスから立てず…。

30分くらいボーッとしていた気がします。

何故だか、
まだ見ぬ「子育て」という世界への不安、
「私がお母さんになれるのかな?」という気持ちが押し寄せてきました。


いろんな愛情、いろんな子育てがある中、
乱暴に思えた女の子の行動も、
私が不安に感じる範疇ではなかったのか?

いろんなクエスチョンが全身を駆け抜けていました。


でも、膨らんだお腹の内側から
コツコツ!とノックする響きを感じたとき、

なぜだか深い安堵があっという間に満ちてきて、
気がつけば、私は力強く歩き出していました


私の中にいる、もうひとつの命。

ありがとう、私は一人じゃないね。

もう、あなたがいるね!!

怖いものなんて、なにもない!!

あなたに会うまで、
私はゆっくり「お母さん」の準備をしとくよ。

12月に「やっと会えたね!」って
あなたを抱きしめるまで。


いろんな気付きがあった一日でした。

帰宅後、旦那さんと食べたポトフが美味しかったです。