◆特徴◆
・レモンは、インドが原産の常緑高木
・年に三回花を咲かせる四季なり性で、柑橘類の中では最も酸味が強く、
料理やお菓子、飲み物など、色々な使い方ができる
・ユーレカレモンは、リスボンレモンとともに、世界で最も流通している
レモンの品種である
・リスボンよりも耐寒性がないため、日本では、ユーレカの生産量は少ない
・ユーレカがリスボンよりも優れている点は、木にトゲが少なく実が傷つきにくく
収穫が容易であること
・年間を通してたくさんの実をつける
・ユーレカの果実の見た目は、実の天辺が、丸いのが特徴である
ちなみにリスボンは、果頂部に突起がある
・ユーレカの果樹は、横に広がるのでそれほど、枝の剪定を必要としない
◆日照◆日向
◆耐寒性◆なし
◆耐暑性◆普通
◆生育適温◆3℃~
◆草丈◆
・鉢植え:1~1.5m
・地植え:2~3m
◆性状◆常緑高木(自家結実性あり)
◆開花時期◆四季なり性で年2~3回
◆結実次期◆9月〜翌5月頃
・レモンの実が黄色く色づくのは12月頃からだが、9月以降であれば
未熟な果実も収穫することができる
・温暖な地域では、翌年の5月ごろまで実らせたままで必要に応じて収穫しても
問題ない
◆結実年数◆2~3年
◆果重◆・・・
◆果実のサイズ◆・・・
◆収穫方法◆
・レモンのヘタを清潔なハサミやナイフで切り取って収穫していく
この時、ほかの枝を傷つけないよう注意する
・レモンの木にはトゲがあるので、作業するときは長袖を着用し、軍手などの
手袋をはめて作業すると良い
・まだ青い未熟なレモンを収穫した場合は、涼しい場所で保管し、追熟させる
◆用土◆
・排水性と保水性が良く、肥沃な土壌を好む
・有機質の多い肥沃な土壌で育てることで、たくさんの果実の収穫が期待できる
◆水やり◆
・リスボンレモンよりも水を必要とするので、乾燥しすぎないように
水の管理を必要とする
・基本的に乾燥気味に育てる
細かい根が張るので、乾燥しすぎと加湿の状態に気をつけながら水やりをする
・水切れを起こすと花が落ち、翌年の実がつきにくくなるので気をつける
・実が大きくなる夏場は特に水をしっかりと与えることが大切
・結実させるためには、花に水がかからないように水やりをする
・鉢植え:鉢の表土が乾いたら、鉢底から水がしみ出るくらいまで、たっぷりと
水を与える
・地植え:基本的に水やりは不要
自然の降雨のみで育つが、真夏の暑い時期に1週間以上晴れた日が
続いた場合は、軽く水やりをしてあげる
◆肥料◆
・植え付けの際に元肥として12〜1月に有機質配合肥料を1株に1kg目安で与える
・レモンへの追肥は必ずしも必要というわけではない
・大きい実をたくさん収穫したい場合は、毎年12月〜1月に有機質配合肥料を、
3月に化成肥料を施しするとよい
・与える肥料は、ゆっくり効き出す玉肥の油かすなどが使いやすい
◆剪定時期◆3月頃
・枝葉を制限するために、定期的に間引きながら剪定する
・苗が小さいうちから、こまめに剪定をして樹形を整えていくのが大切
・ユーレカレモンは横に枝を張るのでそれほど大きくなりずらい
・レモンの木にたくさん花芽がついた「なり年」には、夏枝と秋枝を摘心して
切り戻していくと、翌年に花芽をつける枝を増やすことができる
・花芽がつき過ぎると、翌年に花芽の数が少なくなってしまうので、
摘芯を行ってしっかりと防ぐと良い
◆摘果時期◆
・レモンの開花後、次第に青い実がつきはじめるが、ひとつの枝に実がつきすぎる
と翌年実が少なくなる可能性があるため、適度に摘果を行う必要がある
・5〜6月頃に開花した秋果(秋に熟す実)を残して、夏枝・秋枝についた冬果・春果
は摘み取ってしまうほうがよい
・秋果も多すぎると実つきが悪くなるので、8月ごろ、20〜30枚の葉を目安に
1果残すことを目安に摘果する
◆植え付け、植え替え時期◆3~4月
・地植え:植え穴を掘ったあと、掘り上げた土5:腐葉土3:赤玉土2:1株あたり
300g程度の化成肥料を配合する
配合した土を半分ほど植え穴に戻し、レモンを植えていく
地植えすると大きく育つため、複数の苗木を植え付ける場合は、
苗同士の間隔を5〜6mほどあけると良い
・鉢植え:市販の果樹用の培養土を使用すれば良い
自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜたものに、
川砂をブレンドする
柑橘類は、土の表面が盛り上がるくらい浅植えで植え付けるのがコツ
苗鉢よりもひと回り〜二回りほど大きな鉢に植え替える
あまり大きな鉢に植えると、根ばかり生長してしまうので、最初は
適したサイズの鉢で栽培すると良い。7〜8号鉢が目安
1〜2年置きに植え替えが必要
植え替えをしないと、根詰まりを起こして枯れてしまうことがある
◆病気◆
・レモンの葉っぱが黄色く変色して枯れるときは、「気温が低い」「根腐れ
している」「カイヨウ病にかかった」などの原因が考えられる
・レモンを地植えしている場合は、敷き藁や寒冷紗で苗木を覆うなど対処してみる
・鉢植えにしている場合は、室内に取り込んだり、植え替えを行う
・レモンの実にも斑点がついている場合は、カイヨウ病の発症を疑う
・雨や風で葉同士がこすれるとカイヨウ病が出やすくなる
・カイヨウ病を発症した箇所は、見つけ次第取り除く
◆害虫◆アゲハの幼虫
・かんきつ類やセリ科の植物を好んでアゲハ蝶が卵を産みに来る
アゲハの幼虫は最初は黒くて小さい毛虫。見つけ次第取り除くと良い
・春先には防虫ネットをかけて対策をする
◆増やし方◆
・接ぎ木
・挿し木
・種まき
◆育て方注意事項◆
・レモンの木は、暖かくて乾燥した環境を好む
・強い風が当たらず、日当たりが良く暖かい場所で栽培すると良い
・レモンは寒さに弱く、−3度までしか耐えられない
・家庭で育てる場合は、基本的に鉢植えで管理し、冬場は室内に取り込んで
管理するのがおすすめ
・鉢植え栽培のレモンは、梅雨の時期は軒下などの雨が当たらない場所に
移動させて管理する
・品種にもよるが、基本的にレモンの木は寒さに弱い植物で、−3度以下になると
株が弱り枯れてしまうので、冬の気温が5度を下回る地域では鉢を室内に
取り込んで管理する
・窓辺などの冷気が当たる場所は避け、心配な場合は不織布などを巻いて
寒さが直接当たらないように防寒対策をしてやると良い