◆特徴◆

・早生品種の中で一番甘い完全甘柿

・種が入らなくても渋が抜けるのが完全甘柿である

・熟した果実は食用とされ、葉は茶の代わりとして加工され飲まれることがある

・果実はタンニンを多く含み、柿渋は防腐剤として用いられ、現在では世界中の温暖な地域(渋柿は寒冷地)で

 果樹として栽培されている

・甘柿の場合、9月の平均気温が21~23度以上、10月の平均気温が15度以上の地域が適し、

 11月の平均気温が12度を下回る地域では、甘柿でも渋が抜けきらないなど食味が不安定になりやすい

 

◆日照◆日向

・半日陰でも育つが、花付が悪くなる

 

◆耐寒性◆強い

 

◆耐暑性◆強い

 

◆耐陰性◆普通

 

◆生育適温◆

 

◆草丈◆

・鉢植え:1~2m

・地植え:2~5m

 

◆性状◆直立性 1本でなる(単為結果する)

・雄花が咲かない

・柿は受粉しなくても結実する単為結果性があるが、若い木などでは無受精果は生理落果が多かったり、

 渋がぬけ切らない場合もあある

・種が入ると甘みが増す

・より実付きを良くし、糖度をあげるために柿の専門農家では雄花が良く咲く受粉樹として禅寺丸さえふじ

 を近くに植えるとよい

 

◆開花時期◆5月

・花芽は夏につけ、翌春に開花し結実する

 

◆結実次期◆10月下旬~12月初旬

 

◆結実年数◆3~5年

 

◆果重◆250g~300g 豊産性あり

 

◆果実のサイズ◆

 

◆糖度◆18~20度

 

◆用土◆

・肥沃で通気性がよく、やや湿り気味の土がよい

堆肥や完熟の腐葉土をすきこんだ土に浅めに植え付けする

 

◆水やり◆

・柿は干ばつが続くと、うなだれたように一様に葉を下に向け、果実の大きさに悪影響を与えるので、注意する

・根が深く張るわりに乾燥に弱いので、夏場の乾燥には注意が必要

・7月から8月の乾燥時には少なくとも1週間に一度を目安に水やりをする

 

◆肥料◆

・12月ごろに有機質肥料を与える

 

◆剪定時期◆12月

・柿は放任すると高木になる

・樹高が高くなると収穫時に脚立が必要になるなど不便なので、枝を広げて低めに仕立てると良い

 

・1年目:なるべく剪定を控え、日当たりの悪い不要枝だけ間引く程度にして、残す枝は先端を切り戻す程度にする

・2年目以降:横に伸びる枝をなるべく水平に誘引し、剪定は冬に枝先を切り戻す程度にする

・3~5年後:冬に主幹を芯を止め(先端を分岐点の上で切りつめます)、主枝を3~4本にして開心自然形

      (主幹がなく、枝が全体に横に伸びる樹形)にする
・大きく育ってからの剪定:果実のついた枝には翌年果実がつかないので、収穫時に剪定もかねて枝ごと切る

             花芽は夏につけ、翌春に開花し結実するので、夏以降の剪定は花芽のついていない枝を

             見極めて剪定する

             花芽を見極める自信がない場合は花後に剪定する

             樹勢が強く、枝が立ちやすいので、樹冠内部の日当たりが悪くなりやすいので

             剪定は樹冠内部にも日が入るためにする

             夏に新梢を付け根から落とし、間引く剪定をする

・上手な柿の作り方:7月初めまでに20~30cmの枝のうち、なる枝を3分の1、ならない枝を3分の2の割合になるように

          摘蕾・摘果・剪定を行うこと

          今年なる枝を制限し葉枝をたくさん出させれば、翌年その分だけその枝に果実がなる

          冬の剪定では頂部に花芽を持った複合芽がつくので、むやみに先刈りすると果実がならなくなるが、

          細く短い枝や、8月に入っても伸び続け50cm以上になるなど伸びすぎた枝にも充実した花芽が

          つかないので、花芽と葉芽の間を中切りしてやると、その年にはならずに、翌年のなり枝となり、

          葉数も多くなるので、果実も大きくなる

 

◆摘蕾・摘果◆

・最終的に1枝に1~2個残るくらいで摘果をしていく

・つぼみを多めに残しても生理落果して、結局1枝に1個だけに残りやすい
・5月の開花前に多すぎる蕾は近すぎる蕾を減らすように摘蕾する
・開花後に果実に花カスが果実に残っているのは丁寧に取り除く

・6月に果実に傷がなく、ヘタが4枚形が良く揃っていて、枝の元から2~3番目の横向きか下向きの果実を

 新枝に1個残して、他は摘果する

・大実品種は葉30枚に1個、小さい品種で20枚に1個になるように摘果する

 

◆植え付け、植え替え時期◆

・基本的に移植や植え付けは11月~入梅までに行う

・東北以北では春植えがよい

・9~11月と3月以降の暖かい葉がある時期に植え付けする場合は根を崩さないように植える

 

◆病気◆炭そ病、落葉病

・生育期は落葉した葉は放置せずに処分する

 

◆害虫◆カキノヘタムシガ

・6月と7月下旬にスミチオン乳剤を散布する

・樹皮を削り落として幹肌の荒れた部分をなくしておくと病害虫の産卵場所がないので害虫も減る

 

◆増やし方◆

 

◆育て方注意事項◆

・柿の苗木は特に芽吹き時期が遅れることが多い

・7月でも芽吹かない場合もあり、遅いものでは1年芽吹かずに2年越しに芽吹く場合がある

・枯れているのではなく、春に休眠からさめず、全く芽吹かずに翌春芽を吹かす苗もあるので、芽吹きが遅れても

 じっと待つ
・柿は種が入らなくても結実する(単為結果)が、若い木などは果実が肥大する前に生理落下したり、

 渋がぬけない場合もある

・種が入ると甘みが増す

・より実付きを良くし、糖度をあげるために柿の専門農家では受粉樹として「禅寺丸」や「さえふじ」を近くに植えている

 

◆柿のつぼみと花◆