◆特徴◆

・豊産性の定番品種で作りやすく初心者向けサクランボ
・耐病性も強く初心者の方も安心して育てられる

・自家結実性が強く、1本でも実が成るサクランボ
・小さな盆栽仕立てでも楽しめる屋内で開花させる場合は人工授粉をするとよい
・暖地向きのサクランボで植木としての鑑賞価値も高く、記念樹やシンボルツリーとしても良い
・ 完熟果は日持ちが悪い
・暖地では裂果や落果しやすいので、収穫時期の早い、暖地サクランボや香夏錦がよい
・別名:西洋実桜、桜桃(おうとう)

 

◆日照◆日向

 

◆耐寒性◆強い

・開花時期に晩霜害などでマイナス2度以下になると、おしべが凍死して結実しないので注意する

 

◆耐暑性◆普通

 

◆耐陰性◆やや弱い

 

◆耐乾性◆普通

 

◆生育適温◆

 

◆草丈◆

・鉢植え:1~2m

・地植え:3~4m

 

◆性状◆落葉樹 (自家結実性あり)

・自家結実性が強く1本でなる

・開花時期がずれるので、他の受粉樹に向かない

 

◆開花時期◆3月上旬~下旬

 

◆結実次期◆4月下旬~5月上旬

 

◆結実年数◆3~5年

 

◆果重◆4~5g

 

◆果実のサイズ◆

 

◆糖度◆13度

 

◆用土◆

・弱酸性を好む

・過湿が苦手なので、水はけが良い用土に植える

 

◆水やり◆

・鉢植え:春ごろから9月ごろまでは鉢土の表面が白く乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷりと与える

     過湿が苦手なので落葉時期の水の与えすぎに注意する(冬は1週間以上鉢土が乾かないこともある)
・庭植え:水やりは必要なし

     5月に入ってから植え付けた場合は、植え付け後から梅雨までは雨が降らない日が1週間以上続く時は

     毎日水を与える

     梅雨明け後にも雨が降らなくなるようであれば、同様に1~2日に1度たっぷりとお水を与える

     秋になり雨が降るようになったら、それ以降は水やりは雨にまかせても大丈夫

 

◆肥料◆

・3月に化成肥料を1平米あたり50g程度、収穫後に化成肥料を同量与える

・落葉後に元肥として有機肥料を100g与える

・春の肥料が多すぎて窒素過多になると裂果しやすくなるので注意する

 

◆剪定時期◆

・1年目:主幹を40~60cmくらいに切り戻す
     なるべく枝を横に水平~やや斜め上に伸ばすほうが開花数も増え、結果数も増える

     低い位置で果実をならせれば、収穫や管理が楽になる

     6~7月に側枝を早めに誘引して斜めに枝を伸ばして扇状仕立てがオススメ
     1年目の冬に主幹を1本選んでおき、下の方の側枝は2~3本選んで枝先を切り戻し、

     それ以外は生え際から1cmで残して切り戻して短果枝にする
・2年目:側枝から伸びた枝は先端の枝以外をすべて生え際から1cm程度で摘芯し短果枝にする

     摘芯しないと花芽ができずに長く伸びてしまう

     結果枝の短果枝は毎年少しだけ伸びて花芽をつける

・3年目以降:2年目と同様にし横に誘引した主幹の先端は樹高2.5mくらいで発生した側枝の先で

       2芽残して切り戻し、新しい主幹の延長として誘引する

       毎年これを繰り返して延長枝を更新して樹高を低く維持する

 

◆花芽のつき方◆

・7~8月に花芽ができ、翌年の春に開花する
・夏に水切れさせると花が咲かなくなったりするので注意する

・冬に2ヶ月以上、7度以下の低温にさらされていないと花が咲かない
・あまり多くの果実をならせると衰弱してしまうので、1短果枝群に2~3果くらいに摘果する

 

◆植え付け、植え替え時期◆12~3月

・春:根っこを崩さずにそっと植える

   ポットや鉢から抜いた時に土がボロボロ落ちても構わない
   根巻き苗の植え付けでは根巻きを包んでいる麻布や麻紐は外さずに植えても大丈夫  

   不織布のルートポーチの場合は、ポットを外して植える
   植え付け時に地上部を少し切り戻しします。
   植え付け3年以上経過した苗木の移植や鉢増しなどの植え替えは冬に行う

   どうしても移植を春に行う場合はできるだけ根を大きく掘り取り、地上部をできるだけ小さく

   剪定をして掘り取って、根を乾かさないように早めに定植する

・夏:なるべくなら地植えは控え、定期的に水やりができるようであれば地植えする
   地植え後は根が浅く、土に馴染んでいないので毎日から2日に1度のペースで秋に定期的に

   雨が降る季節が来るまで水やりを丁寧におこなう

・秋:根がまだ活動をしている秋の植えつけは、春からの成長で乾燥に強く育つと言われる

   秋の植え付けは春の植え付けと同様の要領で行う
   しばらくで苗木の成長が止まるので、秋の植え付け時の肥料は与えても与えなくてもどちらでもよい

・冬:12月~3月ごろが植え付け適期

   土が凍るような寒冷地でなければ12月が最適

   畑からの移植がするのも生長が休眠する冬の季節がよい
   寒冷地では地面への植え付けは冬の前に終わらせるか、春植えをおすすめ
   鉢植えへの植え付けは寒冷地でも可能だが、鉢土が冷えすぎない場所で育てる

   ポットや鉢から抜いたら根を少し広げるようにしてもよく根を乾燥させないように植える

 

◆病気◆普通

 

◆害虫◆やや弱い

・病害虫は発生しやすいので、見つけ次第、その病害虫にに応じた消毒をする

 

◆増やし方◆接ぎ木

・苗木は全て接木で増やす

・種から育てた実生苗は雑種になることが多く、佐藤錦の種を蒔いてもその木が育って実る果実は佐藤錦

 ではないことが多い
・挿し木では根っこが出ないことが多い

 

◆育て方注意事項◆

・開花から収穫までの期間が短いので、果実の発育は前年の貯蔵用分に多くを頼っている

・貯蔵用分が少ないと花芽も充実せずに落果が増え、果実も小さく糖度もあがらない

・新梢が込み合わないようにして日当たりを良くすることと、秋に紅葉するまで葉を長く維持できるように

 育成して、十分に養分を蓄積させることが重要

 

参考:花ひろば苗木部様