長崎本線の諫早(イサハヤ)駅ー長崎駅は途中でルートが2つに別れてます。諫早駅から2つ目の喜々津(キキツ)駅と長崎駅の手前の浦上(ウラガミ)駅間で、海沿いの旧線と1972年に開通したトンネルで短絡した新線とに。
一般にこうした新線が建設されるのは、旧線が山岳路線であったり、逆に山岳地を大きく迂回したために所要時間がかかりすぎるので、時間短縮や輸送力を増強するのが目的です。
長崎本線の旧線は山岳地を迂回してるケースですが、新線建設の理由はそれだけではなく、実は旧線に存在するトンネルの断面積が小さく電化が不可能なためでした。長崎本線全線を電化するにあたりトンネルの改修よりも短絡線を建設する方が、電化と距離の短縮の双方での所要時間の短縮が図れるとの思惑が働いた結果でした。
こうした場合、旧線は廃止になることが多いのですが、旧線沿線の利用者が多かったために廃止にならず、途中にある長与駅から現在は長与ルートとも呼ばれてます。現在は特急や快速列車はすべて新線を通りますが、諫早駅ー長崎駅の各駅停車が設定されてます。また長崎駅から大村線に直通する列車は基本的には旧線経由です。

長与ルートは特急も通らずメインルートの座を新線に譲りましたが、途中の喜々津駅ー大草(オオグサ)駅は大村湾沿いを通るために、撮り鉄的には長与ルートの方が好撮影地が多くてメインルートです。

まずは長与ルートの定番撮影地。


写真奥が喜々津駅、諫早駅方面。写真手前が東園(ヒガシソノ)駅、長崎駅方面。
写ってる列車は08:56諫早駅始発、09:06喜々津駅発、普通列車の長崎駅行き。使用車両はキハ67系気動車。撮影時刻は09:09。

撮影場所は国道207号線を長崎市方面に進み、多良見のぞみ公園を過ぎて暫く走り、左に大きくカーブする途中の右側の路側帯が広くなったところです。その路側帯は車を止めるには十分すぎるスペースがありますが、車道よりも一段高くなってるので、スピードを落としてから進入しないとかなりな衝撃があると思います。
また国道207号線のこのあたりは車の通行量が多くはないですが、地元の方ばかりが通るせいかかなりスピードを出してるので、車道を横切る際には十分な注意が必要です。
2014年には『ななつ星in九州』の長崎コースの回送が17時台だったかにここを通過し、それを撮りに来ました。ここからだと編成すべてが納まらないので、喜々津駅方面に徒歩で数百m戻って、この写真の列車が写ってる位置が縦ではなく斜めになるような写真を撮りました。今はコース内容が変わって写せる時間帯ではなくなりましたが。


同じ場所でスマホをズームせずに撮りました。
全体的に靄がかかり、大村湾の対岸が霞んでます。
私が到着した時には北九州市から来たという撮り鉄さんが先着してました。列車が来るまで暫く話をしてたんですが、お互いに車移動での撮り鉄だという話から、私が九州のガソリンの値段が高過ぎると言うと彼は笑いながらそれに同意し、九州はGSのある離島が多いからその運送コスト分だけ高いんだ、と言ってました。
私は「なるほど」とその時は合点がいったんですが、あとになって考えると長崎県、熊本県、鹿児島県はそうだけど、他の4県にはそんな大きな離島があるのか? あっても県全体のガソリン価格をそこまで押し上げるのか、という新たな疑問が出てきました。なにせこの日までに通過した九州3県のGSは、どこも徳島市の平均的なGSよりも7~10円高かったんですから。
ひょっとしたら離島への輸送コストが無視できない県のガソリン価格に、他の県が追随してるだけなのか、などと勝手な想像を現在もしていたりします(汗)。



上記の場所から200mほど東園駅側に進んで海側の路側帯が広くなった場所から撮りました。
写真左手が東園駅、諫早駅方面。右手が大草(オオクサ)駅、長崎駅方面。
写ってる列車は09:12長崎駅始発、09:39大草駅発、普通列車の竹松(タケマツ)駅行き。使用車両はキハ67系気動車。撮影時刻は09:43。
この場所は東園駅越しに東園駅ー大草駅を走る列車を撮影する場所。なお、東園駅を西に出てすぐに線路は右に弓なりにカーブし、この写真に写ってる場所に続くのですが、この弓なりカーブは福山雅治の『道標』という歌の歌詞に出てくるそうです。


諫早市内に戻りフィルムを補充して次は島原鉄道を撮りに向かいます。
以前、島原鉄道を撮りに来たのは島原外港(シマバラガイコウ)駅ー加津佐(カヅサ)駅間が廃止になる直前だから10年余り前になるのか。その時は加津佐駅や廃止になった区間で撮ったんですよね。
今回はその時に撮らなかった諫早駅ー島原外港駅で撮ります。というより、今はこの区間しか残ってないんですが。
いくつか候補はあったんですが、事前にGoogleマップで確認してみると、案の定、駐車スペースがない。出たとこ勝負と腹をくくって国道57号線から国道251号線へと、ロケハンしながら車をまずは島原市へと走らせます。
海に一番近い駅、として知名度を上げてる大三東(オオミサキ)駅あたりで撮りたかったんですが、駐車スペースがなく断念。仕方なくUターンして来る途中で見つけた場所へ。


写真左手が大正(タイショウ)駅、諫早駅方面。右手が西郷(サイゴウ)駅、島原(シマバラ)駅方面。
写ってる列車は11:22諫早駅始発、11:47吾妻(アヅマ)駅発、急行列車の島原外港行き。使用車両は2500形気動車。撮影時刻は11:53。後追い撮影です。
撮影場所は西郷駅から国道251号線に出て、諫早駅方面に進んで右側にあるファミマの駐車場です。

国道251号線をさらに諫早駅方面に走り、大正駅を過ぎて2つ目の信号を右折。道なりに走った先の踏切が次の撮影地。こちらは事前にネットで島原鉄道の撮影地を検索したらヒットした場所です。



写真奥が大正駅、島原駅方面。手前が古部(コベ)駅、諫早駅方面。
写ってる列車は11:34島原外港駅始発、普通列車の諫早駅行き。使用車両は2500形気動車。撮影時刻は12:17。


同じ場所からの反対方向の写真です。
写ってる列車は11:49諫早駅始発、普通列車の島原外港駅行き。使用車両は2500形気動車。撮影時刻は12:29。
この2枚の写真に写ってる列車は、このブログを書いている時点ではダイヤの詳細が不明のため、最寄り駅の発車時刻が記せませんでした。

踏切を大正駅方面に渡って100m弱の線路側が広くなっていて車が止めれます。
また2枚目の写真の右側中央の海岸の上に薄い影のように写ってるのが、諫早湾干拓事業の堤防です。