こんにちは。
副担任の中学生です。
今回は初の廃線レポであります。
紹介するのはかつて名鉄小牧線旧牛山信号場から分岐し、陸軍小牧飛行場へと線路を伸ばした約350mのミニ廃線です。
この日は学校が短縮授業で、午後から時間があったので、前々から気になっていた本件を調査してみることにしました。
牛山駅着 14時40分
家でお昼ご飯を済ませて午後の暖かい日差しの中、探索スタートです。
まず、牛山駅から上飯田方面に10分程歩きます。到着したのは住宅街が立ち並ぶ一角。この場所が今回紹介する小牧飛行場専用線が分岐した旧牛山信号場です。
この旧牛山信号場は戦時中の開設で、詳しい資料が残っていないようですが、戦後、昭和26年に駅に昇格し豊山駅を名乗りました。両隣の春日井・牛山のどちらの駅からも徒歩約10分です。
そして、ここで反対側を振り返ると、見事な廃景を見ることが出来ます。
なんとレールが残る廃線のお出迎えです。さらに脇には架線柱だったと思われるコンクリート柱が何本も。これは廃線ファンはそそられること間違いなし。
末端はこのように砂利に埋まるようにして消えていっています。
ローアングルだとこのような感じ。
枕木こそありませんが、現役路線でもこのような整備状態の線路は沢山あるので、さながら現役と見紛うばかりの保存状態です。
前言撤回します。ありました、枕木。数はそんなに多くないですが、この後の区間でもいくつかの枕木を目撃しました。枕木まであるとか、ほんと至れり尽くせりですね。
なかなか進めずにいます。線路はあるにはあるのですが、砂に埋まって見にくいところもあり、この写真では、緑に侵食されています。
何故かシートが被せられていました。砂が被さっていないので、2条のレールのシルエットがくっきりと浮かび上がります。
そして、この場所でふと横を見ると、、、
非常に分かりづらいですが、十中八九、勾配票の残骸と思われます。鉄のレールならまだしも、木の勾配票が残っているのは本当にびっくりです。
ここまでを振り返って撮影。(主の影が入り込んでいたので多少トリミングしています)
この写真でも若干枕木が見えますね。
ホント、今にも列車が来そう。線路のど真ん中に青いポリバケツさえなければ。
線路はこの先で県道102号線とクロスします。
これがその県道102号線との交点から旧牛山信号場方面を見た写真。ここにも線路にシートが被さっています。
ここで県道102号線を横断するわけですが、この県道が思いのほか交通量が多く、危険なので、横断の際は注意してください。
そして、横断してすぐ、レールにも見慣れてきた頃に第2の目玉が、、、
これは…入換信号機!!
やばい。この350m、何ひとつとして主を飽きさせない!次から次に遺構が現れる!
この入換信号機もレール同様くらいにサビはきているが、まだまだしっかりと自立している。なお、線内で目撃した信号機はこれが唯一でした。
さて、先に進みます。
皆さんの見間違えではありません。明らかにこの先に、はっきりと架線柱があります。この専用線は本当にすごい。遺構の密度が今まで探索して来たどの廃線よりも濃い。架線柱なんか残っているところなど少ないですからね。
先程見えた単線架線柱に接近。逆光でシルエットになっているのがまた美しい。
そして、この先は複線。門型架線柱まで見えています。
単線から複線になるところにはポイントが必要です。ということは、、、
YES!しっかりとポイント現存。さすがに転轍機はありませんでしたが、現役時代から転轍機を使わないポイントだった可能性もあります。(転轍機によるポイント切り替えに必要な床板がなかったので)
この先は複線です。
廃線×線路現存×門型架線柱の組み合わせは初めて見ました。しかもそれがこの先にあと2門あって、計3門が複線のヤードに掛かっています。
ここにもシートがありました。
一般人が進める末端まで来ました。この先は名古屋空港の敷地内で、身長以上もある塀があるので、物理的に進むことはできません。線路もだんだん砂利に埋もれて不鮮明になってきたので、ここを終点に折り返すことにしました。
帰りは電車の時間もあったのでスタスタ来た道を歩きました。5分ほどで小牧線との分岐である旧牛山信号場まで戻りました。
これは行きがけに撮った写真ですが、この場所を振り返るのに良い写真ではないでしょうか。
さて、これで小牧飛行場専用線の廃線レポを終わりにします。いやー、とにかく遺構の濃さが今までに探索したどの廃線よりずば抜けていて、魅力しかありませんでした。
そして最後に衝撃的事実をお伝えします。この路線の廃線は昭和38年。今から55年も前の廃止とは、遺構の現存率から見てにわかには信じられないですよね。せいぜい平成初頭ぐらいでないと並の廃線では、このレベルの残り方はしません。名古屋都心から割合近く、訪れやすいこの廃線、半永久的にこのままぽいですから、一度訪れてみる価値はあると思います。
そして、この後の主ですが、ここが小牧に近いということで、小牧と言えばの廃線に行くことにしました。
次回、廃線探索 ピーチライナー編 お楽しみに。
ご覧頂きありがとうございました。