赤ちゃんが、「ママ」、「まんま」などの単語を知るところから言葉を学ぶように、英語も単語を知らなければ、話せません。でも「単語を覚える」なんて、得意な人はそういないはず……私自身、単語帳などを使った丸暗記は苦手でした。

でも英語が好きだったから、色んな角度で関わり続けるうち、自分に合う方法が自然と見つかったのだと思います。

 

 やり方はいくらでもあります。一つ試して無理なら、違う方法を試しましょう。

「単語を覚える」から離れて、リスニングのトレーニングだけをしても、結果、単語は頭に入ります。英語で漫画を読むのも良いし、英語の歌を歌ってもいい。英語そのものから離れなければ、単語なんて自然に覚えちゃうものですから。

 

 ただ、単語から覚えるのが近道、というケースも多いので、今日は私自身が良いと思っているやり方と、これまで生徒さんたちと試してきて上手くいった方法を、ご紹介します♪

 

① 日本語の意味も言ってくれるテキストと、競争する!

 

 単語を発音した後、日本語の意味を言ってくれる音声付きテキスト(旺文社の『出る順パス単』など)を使って、「音声が日本語の答を言う前に、自分が言うんや!」と、競争しながら練習します。ただ聴き流すよりも集中して取り組めるので、お勧め。

 

 1日20単語、など決めて、少しずつ覚えるのが一般的ですが、一気に100単語を5日間繰り返しやる、もお勧め。同じことを聴いて言って、毎日繰り返すと、脳が「こんなに何度も入って来る情報って重要なんだ」と理解して、勝手に情報を保存してくれるらしいのです。個人差があると思いますので、どちらも試してみてくださいね。

ちなみにこちら、日本語→英語バージョンで作った単語テスト。Let’s try!

 

 

② 「一生の宝」ノートを作る!

 

 単語テキストなどと併用で、必ず作るべきなのが、自分の分からない単語のみを書き集めたノート(一冊仕上がった時、きっと宝になるから「一生の宝ノート」と呼んでいます)。

市販のテキストだと、知っている単語もたくさん載っていると思いますが、このノートには、自分の知らない単語のみが書かれていくため、とても効率の良い教材になります。自分で書いて育てた、という親しみやすさもナイス!

詳しいやり方はこちらの動画、ご覧ください。

 

 

 

③ 「単語かるた」をやってみる!

 

 これは最近レッスンで試してみて上手くいった方法ですが、3人一組でカルタ遊びをして、単語を覚える方法。1枚でも多く取って勝ちたい、という気持ちと、取れた時の快感がモチベーションになって、楽しみながら学べます

覚えたい単語を1枚ずつカードにして並べ(20~50枚ほど)、1人が日本語の意味を言い、2人が向かい合って取り合い、多く取れた人が勝ち。取る方も、読む方も勉強になるので、交代でやりましょう。

④ 文章ごと覚える!

 

例えばreadという単語。これだけを見ても、聴いても、何のイメージも湧きません。それが、I read books. という文だと、本を読む人のイメージが湧いて、そのイメージごと定着する

readは主語の後ろにある、その後ろに何を(目的語)がある、と語順もセットで覚えているため、運用力も同時に身に付きます。

「一生の宝ノート」の右側余白に、その単語を使った文章を書いておくのがお勧め!

 

⑤ イメージ力で乗り切る!

 

 中学で習う単語はある程度覚えた、というステージまで来たらお勧めしたいのが、イメージする力を身に付けること。

全く見覚えのない単語でも、「明るい、暗い」、「ポジティブ、ネガティブ」、「堅そう、柔らかそう」……こんなイメージが浮かべば、難しい長文も、大体の意味を想像しながら読み進めることができます。

この力を身に付けるには、英語で書かれた文字にたくさん触れること。

これまでに出会った単語と似た部分がある、どこかで繋がっている、だからイメージが湧くのです。

つまり、ここでお勧めしているのは実際のところ、「多読」です。

読書が好き、読むのは苦にならない、という方にお勧めの方法。英字新聞、英語で書かれた小説、漫画など、何でも良いので、たくさん読んでみて下さい。

ちなみに私にとって最高だった一冊はこちら、Z会の速読英単語です! 

 

 

単語を丸暗記する、となると全く頭に入らなかった私に、このテキストは、「物語を楽しんで読んでいたら、単語も分かるようになった」という経験をくれました。ホントですよ。

「この話、おもしろいな。へ~、英語だとこんなふうに言うんだ」と思いながら、1日1ページか2ページ、通学電車の中で読んでいたら、かなり難しい単語でも、イメージができるようになってきたんです。

単語だけをピックアップしたページもあるし、今は音声付きで、音読練習だってできるし……本当に良く出来た本だな!って思います。

 

あともう一つ、宣伝になりますが、私が翻訳とイラストを担当した「自習学校」も、多読にぴったりのテキストです。最初は「イソップ物語」や「フランダースの犬」などの短い物語から読み進めて、最後はぜひシャーロックホームズの「緋色の研究」、英文で読んでみてください。物語としてホントめちゃくちゃ面白いです!

現在、無料公開中ですので、ぜひぜひ♪

 

 

⑥ 接頭語・接尾語を知っておく

 

私自身は「知っておこう」と思って暗記したわけではなく、多読するうちに「分かった」ことですが、接頭語・接尾語を知ると、イメージ力がアップします!

 

接頭語とは、英単語の一番前につく部分のことで、exitという単語を例に挙げると、exの部分のこと。このex自体に「外へ」という意味があるので、exit=出口、export=輸出、express=表現する、など、全ての単語に、外へでるイメージが共通であります。

 

「木へんの漢字は、木に関係している」と、漢字を覚えたのと同じ要領です。

reは「後ろに戻る」。reply=返信、reaction=反応、return=帰る。

有名なもので30種類近くあるかと思いますので、辞書などで調べてみて、「一生の宝ノート」の後ろページに書き溜めていくと良いと思います♪

 

一方、接尾語は意味の基本となる「語根」の後ろに付くもので、availableという単語を例に挙げると、ableの部分のこと。このable自体に「~できる」という意味があるので、available=入手できる、usable=使用できる、というイメージが共通であります。

lessは、「~がない」。cordless=コードがない、endless=終わりがない。

こちらも有名なもので10~20種類ほどあると思いますので、調べてみましょう♪

 

⑦ NHKラジオ基礎英語を聴く!

 

 私の一番の英語の先生は、今も昔も、NHKラジオ講座です。子供の頃から英会話教室に通ったことはなく、留学したわけでもなく、中学生になってから英語を学び始めた私の、大切なお友達。

中高生の頃は毎朝、学校へ行く前と帰宅後、朝ごはんを食べながら、猫と戯れながら、歯磨きをしながら、聴いていました。

1つのフレーズを何回も聴いて発音していると、そのまま頭に残るんです。1日1フレーズでいい。それだけでも、積み重なると大きな力になるんです。

例えば私の頭の中には、13歳のハロウィンの週に何度も聴いた” Who’s there? “と、冬の週に聴いた”Gee, it’s cold today” が、いまだにあの時に聴いた声で残っています(笑)。

シーンごと使用例を覚えているし、who=誰、cold=寒い、という単語も同時に入っている。耳で聴き、口で発音し、目でテキストを追い、覚えにくい単語は手を使ってノートに書く。ここまでやれば、最強です!

今はNHKラジオのアプリで、聴き逃しても1週間は聴けるので、夕飯を作りながら、ストレッチをしながら、今も大体聴いています。騙されたと思って、一回聴いてみて下さい! ハマればラッキーです♪

 

 さて、今日は単語の覚え方について、お話してみました。みなさんも上手くいったやり方、お勧めの方法がありましたら、教えてくださいね!

 

Let’s learn English together and shine your world