「ああ~!!T兄弟に会いたい!欲求不満ぞ!」とのたまいながら洗濯物を干していたら、「アンタみたいな三桁の女とは釣り合わないと思うけどねぇ。」と、テルミさんから軽いジャブが来る。

 

まあ、そりゃ、40歳超えて未だに童貞のT兄弟と、生まれた時から性的虐待から身体的虐待やモラハラを受け続け、もう、高校の頃にはピアスを両耳に開けて、オキシドールで金髪パツパツにして、スカートの長さを変えるのも学年の中では早かったけど、いや、流石に三桁は無理でしょ。二桁だよ。多分?(←ハッキリしろ。)

 

いや、最近T兄弟と会っても話をし損ねたり、すれ違ったり、こっちの用事が済んだからと思って他の姉妹とT兄弟の話を聞いていると、明らかにT兄弟にほの字だなこのオバサン姉妹。っていう感じで、みんなに愛されるT兄弟なので、ここのところ邪魔が入りまくって全然話せていなくて、同じ空間に居る「だけ」だったので、今日も無理かなーと思いながら王国会館の扉を開けようとしたら(←この玄関の扉は無駄に厳重。笑)スッと、どなたかがの腕がワイシャツの袖をまくった状態で伸びてきて、扉が開いたので、誰なのかも確認せずに「嗚呼、ありがとうございます。」と、出て行きかけたら私の白いレースのボレロをちょいちょいと引っ張るので、「誰ぞ?」と、腕の主を目で追ったらT兄弟だった。

 

いつも、誰にでもニコニコして、物腰も柔らかい兄弟なので、人気が高く、お話を聞いてもらいたい兄弟姉妹が列を作って待っていたりするので、その隙を縫って私に会いに来てくれたらしい。

 

私がT兄弟に話があると、背広の袖の端をつまんでクイクイするので、元々能動的にT兄弟が女性に話しかけることが無い、まあ、私たちの立場を考えればT兄弟の体に触って呼び止めるなんて研究生の立場であるまじき行為なのだが、「その呼び方=私」という刷り込みがあったらしく、呼び留めたいけど大っぴらに「○○さん!」と、大声で呼ぶと周りから嫉妬の視線を浴びるので、ボレロの裾をクイクイするという行為に至ったらしい。

 

「あ~、T兄弟、お疲れ様です~。」

「○○さんもコメントありがとうございました。なんかテルミさん(母だ。)から『○○は最近になってやっと公開講演のノートを取り始めた』と、聞いたので、ノートを見せてもらいたいな~、と。」「はい!?兄弟が!私のノートをですか!?」「はい。司会者の姉妹からも聞いていますので!」

「ええ~、幼稚すぎて笑っちゃうノートですよ?」「でも見たいな~♪」「…はい。其処までおっしゃるなら…。」最早あちらが優勢。黙ってノートを見せて「これがノート取り始めた時ので、此処までは黒一色で…此処からカラーのボールペンも使いはじめて…。」と、解説するのだが、T兄弟は厳しめの顔をして私のノートをブツブツ言いながら読んでいたと思ったら、パン!と、ノートを閉じて、「○○さん!一ヶ月でこんなに進歩するなんて凄いですね!ポイントに下線を引いたり色を変えてポイントを強調したり…話の筋は通っているし。努力されてるんですね!この調子で頑張ってください!」「あ、はい。頑張ります(グッ!)わざわざこれを見にいらしたわけではないですよね?」「いいえ、○○さんのノートが見たいのにあちこちで捕まってしまうし、○○さんは帰ってしまうし、今日はなんとか捕まえましたけど、○○さんが此処まで進歩なさっているのが分かって良かったです。」「ありがとうございます。そう言っていただけると励まされます!」「あの…お世辞じゃないですよ。司会者の姉妹からも○○さんの進歩については聞いていましたので。進歩した○○さんのノートを見て、僕も安心しました。では、気をつけて。」「はい、兄弟もお忙しいとは思いますがご無理の無いようにお願いします。では。」

 

やった~!やった~!T兄弟の方から話しかけられちゃった~!心臓壊れるかと思った。
ていうか、「見たいな~。」の時に、兄弟に壁ドンされた!本人は自覚無いだろうけど(笑)

 

という単純な話なのですが、舞い上がっています。

でもこれで安心しきってしまうと次にノートを見せる時にT兄弟に幻滅されるとイヤなので、ノートは地道に取っておこう。教訓になりました(はぁと