にしても、長女姉のごはんを美味い美味いと食べられるなら、一緒に料理をしても結果は見えていると思うんですけど。何せ長女姉が料理が上手かったり、掃除機を部屋の角にまできちんと掃除機をかける事、などなど長女姉がお嫁に行くと分かってからは「○○ちゃんだけが可愛い」母に習った家事のこなし方を教え込んで、家事のノウハウ(?)を叩き込んでお嫁に出したの筈なのだが…。

と言いつつ、「生け鮑」「舌平目」「鱧」「アサリ」「鰹」「茄子」「車海老」「葛粉」「枝豆」「穴子」と、金銭的に糸目をつけず揃えていく。「えええ!それ全部買うつもり?」「悪い?」「いや、良い悪いじゃなくてさ。そんなにムキにならなくても…あんたHくんのコトが嫌いなんでしょ?だったら喜ばせる必要ないじゃない?」

「じゃあ、私はどうすればいいの?毎日毎日『もっと早く起きろ。朝ごはんの用意くらい俺の起きる時間には揃えておけ。味噌汁が薄い。もっと出汁を濃くしろ。飯が固すぎる、もっと柔らかく炊いておけ。食後のヨーグルトくらい手早く出せ。』言い出したらキリがない。私は家政婦に来てるワケじゃないのよ?病気の治療に来てるんだから…昨日もHくんのおかげで睡眠不足だし。」

「あ~、アレね。○○(←私。)に力があるものだからつい頼っちゃって…ごめん。」

「M穂ちゃんの所為じゃないよ。毎日仕事で上司にポジション移動を頼む勇気もない癖になんかいっちょ前の仕事してるつもりでフラフラ帰って来て、ストレス発散に毎日強くも無いのに飲んで、酔った勢いで喧嘩吹っ掛けてきたりするし、自分自身が私にどう見られてるか分りもしないのにリビングでテレビ見ながら寝たり起きたりしてて私には『毎日風呂に入れ』とか言うくせに自分はお風呂入らないもんね。『完全で真っ当な人間にしてやる!』って、何のペテン?」

「ごめん。」

「だからM穂ちゃんは悪くないって!」「でも…。」「まあ、誰が悪いとかはいいんだよ。Hくんが変わる必要があるんだよ!」「直ると思う?」「分かんない。H君次第かな。」「どういう意味?」「Hくんが心底腐った人間なのか、それとも以前、妹さんとの関係を本当に修復できているのか、妹さんもHくんの存在が邪魔で表面的に良い話し相手になって言うだけなのか…。」「ああ、妹さんね。」「なんか、私には後者に見えるんだけど。うちらが遊びに行くと部屋に引っ込んじゃうし。」「だよね。」「う~ん、でも私は一応Hくんとは恋愛結婚で結ばれたと思ってるよ。」「へぇ~。M穂ちゃんって結構ロマンチストなんだ(笑)」「やめてよ(笑)」

 

「ハイッ!では私は厨房にお篭りいたしますので、覗かないでください!(笑)」「了解!○○の料理は本当に美味しいから期待しながら待ってる!」「プレッシャー禁止!(笑)」

 

すみません、続きます。