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養生訓・和俗童子訓 著者/訳者名 貝原益軒/著 石川謙/校訂
出版社名 岩波書店 (ISBN:4-00-330101-3)
著者:貝原益軒 /石川謙 出版社:岩波書店

健康・長寿を保つための心構え、具体的な食餌法など養生の道を、和漢の事跡を引用しつつ平易に述べた『養生訓』は、科学的健康管理の方法を儒教道徳と結びつけて説いた書として江戸時代広く庶民の間に読まれた。わが国最初のまとまった教育論の書である。『和俗童子訓』とともに現代人にも多くの示唆を与える。

Amazon.co.jpの商品説明が詳しいので載せておきます。

『養生訓』は、体と心を一体に見た人間のトータルな健康法をまとめた書で、医学や儒学などの学問を基礎にして、飲食上の注意や長生きの秘訣、生活上の心構えなどがわかりやすい言葉で述べられている。『和俗童子訓』は、日本最初の教育論として名高い書。どちらも、江戸時代のベストセラーである。
全8巻からなる『養生訓』は、第1巻と第2巻が「総論」にあてられている。冒頭、人の身は父母が残した天地の賜物であるから健康に気を配り長生きを心がけよ、という言葉から始まり、養生の目的や意義、基本的な心構えなどが説かれている。以降、第3巻、第4巻は飲食について、第5巻は目や耳、口などの「五官」や入浴、就寝について、第6巻、第7巻は病気について、第8巻は老人や幼児について、種々の健康法や注意点などが続いている。

虚弱の人は餅・団子を控えよとか、宴席ではとくに食事の量を抑えよといった具体的な実践論がある一方で、養生の根幹だという「心を平らかにし、気を和やかにし、言をすくなくし」といった訓示もたくさん見つけられる。健康といえば体の問題だと考えがちな現代人にとって、新鮮に響く部分である。同じように『和俗童子訓』も、教育の原点を再考するうえで示唆に富む内容になっている。

自分の心身にとって「自然」な生き方こそが、仕事や生活の充実につながることは間違いない。過剰な行いを戒め、節度を説く本書から、そのヒントが得られそうだ。(棚上 勉)

江戸時代に書かれたものであるが、現代でも「なるほど!}と思える内容が多いので、
目次と第1項目をご紹介します。

『養生訓』【目次】
巻第一 総論上 天地・父母の一環としてのこの身・・・

巻第二 総論下 朝の行事と食後の養生法・・・

巻第三 飲食上 元気は生命の本、飲食は生命の養い・・・

巻第四 飲食下 倹約・養生の合致・・・

    飲酒  飲酒の量によって、薬とも毒ともなる・・・

    飲茶  養生上から見た茶の効用と害・・・

    慎色慾 色慾を恣にすれば短命に終わる・・・

巻第五 五 官 五官は心の家臣・・・

    二 便 二便とも、催さば早く通ぜよ・・・

    洗 浴 湯浴は十日に一度、行水は、しばしばせよ・・・

巻第六 病 慎 病気にかからぬ用心が必要・・・

    医 択 良医を択んで体を托せよ・・・

巻第七 薬 用 病原と病状とを明らかにせずに服薬してはならぬ・・・

巻第八 老 養 老いた親を養う途・・・

    幼 育 三分の飢と寒との中で育てよ・・・

     鍼  鍼の効用と、鍼を用いる時期と病症・・・

    灸 法 灸の効用・・・


『和俗童子訓』の目次は、またの機会にいたします。

下の記事は知人が出席したシンポジウム。

看護の原点は母心 医師ら意見交換 那覇でシンポ

論議に熱心に耳を傾ける会場参加者=14日、那覇市のおきでんふれあいホール
 
 第2回名桜大学人間健康学部公開シンポジウム「ナースのお仕事、輝く未来」(名桜大学主催、琉球新報社共催)が14日、那覇市旭町のおきでんふれあいホールで開かれた。県医師会の玉城信光副会長が「看護の未来と広がる世界」と題して基調講演したほか、看護師や保健師ら専門家によるシンポジウムも行われ、今後の看護の在り方について討議した。
 基調講演で玉城氏は、病院での医師と看護師のかかわりを紹介した上で、「学校で教わる看護と、実際に患者に接して学ぶ看護は違っている。母親の心が看護の原点であり、経験を積まなければなかなかできない」などと強調した。
 シンポジウムでは、大嶺千枝子県看護協会会長、當間紀子県南部医療センター・こども医療センター看護師、仲間賢金武町保健師、琉大大学院の仲本優子さんの4人が、それぞれの立場から看護の未来について提言。看護者養成の現状や低体重乳児の看護、地域での疾病予防対策、海外での保健師たちの取り組みなどを紹介した。(琉球新報) - 10月16日10時26分更新