帰りを待っていた私をリビングに残し
夫は二階の寝室へ上がりました。



ちょっと待ちなさいよと


言いたかったけれど、既に夫は二階に上がってしまったので
私はあとを追いました。


どちらにせよ、
私と夫は普段ダブルベッドで一緒に寝ていたので
今日も一緒に寝なければならないでしょう。


こんな気持ちのまま隣で休むことなんてできない。
というか本当はもう
一緒に寝たくなんかない。


けど…


今他に行く場所も残されてないなら



せめて口先だけでも
パフォーマンスでもいいから
謝り倒して欲しかった。

それで許せる事はなくても
やり場のないこの気持ちを、

せめて正面から受け止める姿勢を見せて欲しかった。













それすらも叶わない。












私があとを追って寝室に入ると、
夫はベッドで布団をかぶっていました。


怒鳴りつけたい衝動に駆られながら
でもなんとかベッド際で話を始めました。

ちなみに夫は寝たままです。


「ねえ、ちゃんと聞かせて。今日した事どう思ってるの。これからどうしていきたいつもりなの」



多分そんな感じで私が話を始めて、

でも夫がなんて返したのかこの辺りの記憶が曖昧で。




ただ断片的に覚えているのが




「どうせマノは離婚したいんでしょ」



そんなやりとり。



そう思ってるんなら
そうならないようにする態度を見せろよ

と頭にきた事を覚えている。



「私はそうは言ってないけど、離婚するにしても私は今会社を辞めたばかりなんだけど。養育費とか払ってくれるの」

「月3万払えばいいんでしょ」














蹴飛ばしたくなりました。













「月3万で私と子どもと2人、満足に食べていけると本気で思ってますか」


「実家行けば」


「一時的に行ったとしても実家は弟家族が継ぐ予定なので無理ですね」



「じゃあどうしろって言うんだよ」



涙まじりの声で夫は言いました。






本気で泣きたいのは私だと思いました。