雨の日 胎内へ還る 2017.6.29
くもりの日
水はゆっくりと身体をめぐる
急ぎすぎない
雨は息づいて
いつか聴いた雨の音が
身体をよこぎり
あなたはいつしか母と眠っていた
ゆるやかな息があった
あまい匂いがあった
白い手が髪をなでて
このまま眠りはずっと夢のなかにあると
息をやさしくしていた日
くもり空は
あなたを見つめ
あなたの未来を守るように
光を和らげていた
まぶしすぎる光に
未来が見えなくなることがある
空の匂いと雨の気配 なつかしく
まぶたをとじれば
くちびるにいつかの息がよみがえる
あなたのとなりに母がいた
あまやかに匂う 息に
あなたは包まれて夢をたどった
母の息があった
いつしか息と息がひとつにとけていた日
雨の日
あなたは胎内へ還る
水というやすらぎの時間があり
母とつながり呼吸していた
人と人がひとつになる
いのちといのちがつながる雨の日
あなたは胎内へ還る
水というやすらぎの時間があり
母とつながり呼吸していた
始まりのその息づかいを
あなたはもう一度いただく
愛の始め方を 雨に問う
愛を呼吸することを 雨音に聴く
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雨の日、あなたはお母さんの胎内へ旅しています。水の音の記憶、なつかしい母の海の思い出を、呼吸しています。水は変容。どのような生き方をしていても、あなたという存在は、やわらかく形を変え、新しい生き方を始めることができるのです。あなたのなかに引き継がれたお母さんの海があります。あなたの中の水は揺れて、揺れながら確かめていくことを思いだします。雨の日に、風景がにじんで柔らかな色彩になるとき、あなたの境界線は、雨に溶けて、息づかいはひとつになっていきます。人と人もそのようにやわらかくとけあえることを、雨の日、思い出してください。
ー聖マリア Mother Mary
spiritual reading Keiko Tokino
http://mariabluehealing.jp/
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