稽古では重心のことを大事にする。

身体の重心は何処に置いたらいいのか。

それはそれぞれの競技や所作、作法によりさまざま。

当会でも今の自分の重心を観察し、どの位置なら楽なのか、そのときはどういう呼吸なのか。

そういう観察のうえ気づき自分の動きにしていっている。

気づかない方、納得できない方は自分の重心で動いている。
それでいい。
それぞれの段階がある。

身体はほんとうに正直で、嫌なときは固くなるし、呼吸が浅い。

素直なときは呼吸が深く動きも滑らか。

心の観察は身体動作の表れとなる。

素直であること
穏やかであること
ゆるすこと

これらの心は身体の動きそのものになる。

自己観察すればすぐに分かる。

出来ようと思っているときは重心は高い。
恐れてる時は呼吸が浅い、重心も高い。

毎回のすり足はそういう重心の稽古でもある。

毎回が同じことだから、つまらない。そういう方もいるだろう。
もうそれはできるよ。

もっと新しいことやろう。
そう思うこともあるだろう。

それはそれぞれの考え。

大事なこともそれぞれ。

技ができてくると新鮮さを失う。

いやほんとうは技が進めば難しくなるのだ。
その深さが見えてくる。

人の表面しか見えないのと同じ。

呼吸なんかできるよ、と飽きてしまえば、もう呼吸はしない、そんなわけにはいかないのと同じ。

大事なことはシンプルで気が付かぬもの。

きらびやかなものには人は心奪われる。

天地を意識することをやると
天には気持ちがいくが、地には行きにくい、。

それぞれが何を感じ
どういう重心でいるか
どういう自分の稽古を探すか。

そんな想いが心に湧いた。