クラブハウス番組「世界が広がるトキメキらじお」(セカトキらじお)
にゲスト出演いただいた、
弘前クリーニング副社長
久保栄一郎(くぼ えいいちろう)さんの
「理不尽から天職へ心の温度を上げるクリーニング屋さん」
の心温まる素敵なストーリーをご紹介します。
いつもお馴染み、
グラレコのさあちゃんに記事を書いていただきました
では、どうぞ
くぼっちさんのご実家は祖父の代から続くクリーニング屋さん
青森県弘前市内では、7つの店舗を展開し、
地元では名の知れた洗濯屋さんです
会社を継ごうと決意されたのは、大学3年生のとき
20代の頃は修行のために東京で就職し
その後、中高生の野外活動のインストラクターとして活動されてます。
インストラクターの仕事は、
「仕事内容も自分に合っていて好きを仕事にできていた」
とおっしゃっていました。
そのような状況から、一転
27歳のとき、青森にあるご実家から呼び戻されることに
帰ってくるといきなり副社長へ
えっ???急にですよ
その頃の社内は人間関係に問題があったといいます。
例えば、くぼっちさんが東京のお土産を
「みんなで分けてください」と社員に渡すと
「無理です!」と返されてしまうんです
くぼっちさんの頭の中はクエスチョンマーク
そりゃそうですよね!
詳しく話を聞くと、
「お土産の個数が社員の数と違うため均等に分けられず、
自分が責められてしまう」
とのこと
このエピソードから分かるように、
社内の人間関係はギスギスでした。
さらに、くぼっちさんが副社長になってから、
部長たちが全員辞めてしまう事態に
まるで、ドラマのような展開です
社員350人の不満がくぼっちさんに一気に押し寄せる状況で、、、
天国から地獄に落とされたような感覚になったと、おっしゃっていました。
状況を変えようと
前職で学んだコーチングを活かしてみても、
見事に玉砕
最終的には、
「あなたが副社長なんだから、副社長がどうにかしてください」
と突き放されてしまう始末でした。
何度も何度も「仕事を辞めたい」と思ったそうです
そんな頃、くぼっちさんの結婚式の準備中に、
奥さまが司会に呼びたい人がいるとのことで、
その方と3人で打合せをすることになりました。
偶然にも、その司会の方も家業の後継ぎだったんです!
その方から、
「くぼっちがこれから経営者になるなら、
絶対に受けておいた方がいい講座があるよ」
と教えてもらったのが、
まさこも学んでいたNext Dimension講師、
新田さんと小田さんの講座でした。
早速、受講した、くぼっちさんは社内状況を小田さんに相談。
すると、小田さんから
「久保さんの今の心の温度は何度ですか?」
と聞かれ、
「心の温度?!質問と違うな~」
と思いながらも
「30度くらいですかね~」
と答えました。
しかし、小田さんから
「今の状況を本当に変えたかったら、
最低でも1000度はないとだめですよ」
と言われてしまいます。
「1000度」
小田さんの返答にショックを受けたくぼっちさん
しかし、問いかけの背景には
「社内状況を人のせいにしているけれど、
自分の熱量はどうなの?」
と問われていることに気づきます。
続けて小田さんから
「水は、100度で沸騰し水蒸気になるように
くぼっちさんの心の温度も最低でも100度はないと、
人を変えるのは難しいよ。」と。
心の中で、
「今のスタッフを採用したのは自分じゃない。
自分は悪くない。」
などと他人のせいにしていたくぼっちさん。
そこから心機一転
心の温度を100度に上げるべく
「承けたもう月間」
を実施。
「承けたもう」とは、山伏の合言葉で、
自然界で起こることはどうしようもないから受け入れようという意味のこと。
くぼっちさんは
「相談があったら僕に何でも言ってください。
どんな悩みも承けたもうします」
と朝礼で宣言されました。
実際に、たくさんの従業員の方から相談を受け、
それに伴い社内状況や社員一人一人のこともよく分かってきました
同時に、
「副社長ががんばるなら、わたしもがんばります!」
と協力してくれる人も現れます
そうやって協力してくれる人たちと相談しながら、
戦国時代のような戦いが起こっていた社内の、マネジメントを行ったのでした。
そんな頃、
プライベート面では、当時くぼっちさんは新婚
「子どもがほしい」と思ってはいたそうですが仕事が大変すぎて、
子作りに関して夫婦の話題にあがりませんでした。
しかし、社内の状況が一時的に落ち着いたタイミングに、
コミュニティで伊勢神宮へ参拝することに。
くぼっちさん夫婦も揃って参拝し、
「子宝に恵まれますように」と祈りを捧げました。
それから1か月後、奥さまの妊娠が判明しました
神様への祈りが通じたと実感した出来事でした
ですが、、、ここからさらに、
くぼっちさんの人生のステージがあがる出来事が起こります
奥さまの妊娠後、義母から
「娘が赤ちゃんだったときに着せたベビードレスがあるのよね。
孫にも着せたいな〜。久保さんのところでクリーニングしたらきれいにできるかな」
と話をされます。
そのとき、くぼっちさんは、
「あれ赤ちゃんの着る服をうちでクリーニングして大丈夫なのかな」
と思ったそう。
なぜなら、自社でクリーニングする際に使っている洗剤は、
蛍光増白剤の入っているもの。
また、ドライクリーニングという手法に使われるのは石油溶剤。
くぼっちさん、ご自身がアトピーだったこともあり、
それらの溶剤を使って赤ちゃんが着るものをクリーニングすることに疑問
を抱きました。
それを小田さんに相談すると「人にやさしい洗剤」
を研究されている方を紹介されます。
そして、その方と一緒に研究を重ね開発したのが
合成洗剤やドライクリーニングという手法を用いずに洗濯をする、
『onemore』というクリーニング法でした。
onemoreで使用される洗剤は、
オレンジオイルが配合された石鹸と重曹を使った方法で、
スーツなども水洗いできます。
この方法で洗った服は、
元気になって、息を吹き返したようによみがえる
のだそう
全国展開のためクラウドファンディングで協力を得たところ
予想をはるかに越え、最終的には889%の達成率
すごい!!!
このとき
「周りの人たちから応援されているということを初めて体感した」
と、くぼっちさんはおっしゃってました。
また、お子様が誕生したことがきっかけで、
『onemore』という新事業への開拓に踏み切ったという経験から
ライフイベントと仕事が繋がる感覚を覚えたそう。
さらに、onemoreという名称は社内で公募してつけられた名前でした。
これまでの社内状況を考えると、
社員と一緒に新事業を展開できるとは、全く思っていなかったそうですが、
みんなが協力してくれてありがたかった
と、くぼっちさんはおっしゃっていました。
伊勢神宮での祈りから始まり、
すべての出来事は繋がっていたんですね
理不尽なことがあっても、
人のせいにせず、
「自分が原因なんだ」「自分が何とかするんだ」と
逃げずに受け入れてきたくぼっちさん。
最後に伝えたいこととして、
「今、とても大変な方でも、
その場で頑張れば思わぬ所から道は開かれていきます。
心の温度を上げていきましょう」
とおっしゃっていましたよ。
さあちゃん、素敵に書いて下さって、ありがとうございました
くぼっちさんのお話、いかがでしたでしょうか?
全く別のお仕事をしていたところから、
いきなりご実家の家業(クリーニング店)を、副社長という形で任された、くぼっちさん
そこから、
どうやって、社員さんたちの心を掴んで(つかんで)いったのかが、
とてもわかりやすかったですね
心の温度を、1000度にしないと、
人は変えられない。
これには、深い意味があります。
温度と一言で言っても、
単に暑苦しく、ひつこく、人に押し付けても、
全く伝わらず、返って関係は悪化してしまいます
そうではなくて、
いかに情熱を燃やして、取り組めるのか
そのためには、人にいかに寄り添えるか
周りの人のことを、
その人以上に知るつもりで、
その人の今までの背景や、お悩み事を深く聞いて、感じて、見て、
しっかり向き合わないと、寄り添ってるとは言えません。
でも、
くぼっちさんは、
「承けたもう月間」を実施したり、
クリーニングの今までの概念を覆す(くつがえす)ような、
赤ちゃんに寄り添う洗剤を、開発されたり、
情熱、温度がどんどん高くなられていましたね
だから、
周りに自然と応援されるような、偶然とも取れる出来事が増えていって、
結果、大成功されたのだと思います
リアルストーリーって、
実際に起った出来事なので、
大きなエネルギーを感じます
私もすごく勉強になりました
くぼっちさん、ありがとうございました
***
くぼっちさんは現在、以前セカトキらじおに登場していただいた
田中千衣子さんとともに『衣文化ラボ』という
「衣服」について考えているコミュニティを運営されています。
普段から衣服に携わっているからこそ分かる業界の闇、
驚きの知識などお話が聞けちゃいます
気になる方はぜひのぞいてみてください
***
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