電気やさんですが、山のお話。

毎日ブログをアップしておられる同業の社長さま、

この方の趣味が登山で、お山のネタを

日々発信しておられ、その発信力を尊敬しております。

 

そんな私にもお山のはなしネタがあります富士山

 

冬になり富士山をはじめ山が雪をかぶると雪

漠然と、思い出すように雪山が怖くなります。

 

私の出身校、自由学園では、毎年5月末~6月初めに

教育の一環で遠足・登山に行きます。

登るのは主に北アルプスの山地球

 

高等科とその上2年の5年間は、

決まっている5つの山を1年ごとにローテーション。

蝶ヶ岳、燕岳、立山、尾瀬燧ケ岳、乗鞍・・・
上の2年、女子学部まで進学すれば、卒業までに
制覇ですが、中等科は年々様々な山を
登っていましたランニング
 
遠足の時期が春終わりなので、
雪山を登るのが当たり前。今にして思うと、
随分すごいところに行っていたんだなと雪だるま
 
8年在学した自由学園で、遠足で大変な目に遭った
出来事が中等科2年の遠足でした。
新潟の妙高山・・・妙高山はこんな山


その前年、

中等科1年の金峰山は悪天候で途中まで。

寒いわ、ドロドロだわ、ただただ辛くて(笑)
自由学園ではこれが毎年あるのねと、
チビなりに覚悟をしました。
 
そして問題の中等科2年の年。新潟まで遠いな~
ぐらいにしか考えられず・・・・
 
そうそう、自由学園では、団体で登山します。
生徒と教師、ガイドさんを合わせると約180人ほど。
一斉に登ります。
 
予定よりも早く出発。
早朝から登るも、登っても登っても、
あまり景色が変わらないえーん
こんな大雪渓を渡って
 
胸突き八丁という場所でぱああ~っと
景色が開けたのだけど(写真がない)
 
そこで手間に山一つ、なんかはるか遠くにさらに山びっくり
半分冗談でガイドさんに、
まさかあっちの遠い方が頂上ですか?ときいたら
「そうだよ」滝汗滝汗滝汗
 
その後、延々と続く雪の急斜面を登り、登り続け
ようやく登頂フラッグ
「かかげよ旗を」(校歌に準じる歌)を全員で歌うカラオケ
自由学園では恒例でございます。
幼い私。なぜ山頂でセンターポジション?爆笑
去年は登頂できなかったから山頂に立つって
素晴らしいわ~と、これはクラスメイトと
 
日本海にぼんやり浮かぶ
佐渡を見て感慨深かったのでした。でも写真は野尻湖(多分)
登頂は予定より確か2時間以上は遅れていた記憶あせる
いよいよ下山というときに不安がよぎりました。
まさかこれまで登ってきた雪の急斜面を降りないよね?
・・・・ガイドさんに聞いたら
「そうだよ」滝汗滝汗滝汗
 
え?あんなすごい斜面、降りるんですか?
半泣きで下山開始えーん
 
聞けば傾斜30度の雪の斜面とのこと叫び
スキーの上級者コースがこういう傾斜だとかスキー
三角定規のとがってる角度って
こんなに急なの?と思ったのは私だけ?目
 
雪の急斜面はとにかく怖いのです。
前の人が作った雪のステップに足を掛けるけど
団体で登るため、どんなに気を付けても
だんだん摩耗、滑り始めてしまいます。
危険な箇所は途中でガンガン蹴ったり踏みしめて
ステップを補修・作り直しレンチ
ガイドさんも手伝ってくれますが、そう頻繁に
止まってもいられません。
 
うっかりステップ踏み外したら
斜面を滑り落ちてしまいそう・・・・・手
と思ったら、何人か滑り落ちてゆくガーン
こういうの滑落っていうんじゃないの?
 
滑り落ちていった子たちはどうも1年生の率が高そう。
彼女らはこの数か月前まで小学生。ちょっと前まで
ランドセル背負っていた子が、いきなり本格的な
登山って、つらいだろうなとガーン
 
自由学園って教育という名のもとに厳しすぎるよと、
反抗心を燃やすも、
山は自分で降りる以外に方法ないのです。
 
張られたロープを握りしめつつ
一歩一歩、一歩、また一歩下山・・・足あと
 
行きに通った胸突き八丁まで下山したとき
日没というものが迫るのをあたり一面感じます。
これ、今日中に山を下りられないんじゃない?と
嫌な不安がこみ上げてきます。
 
さらに下山を続けるが、あれよあれよという間に
暗闇に包まれ・・・星空星空星空
 
登山用具に「懐中電灯」ってあったのを
昼間の登山予定でいらないとおいてきた
人ばかり。つまりこういうことがったかと
ものすごく反省したり・・・
それでも、
山は自分で降りる以外に方法はないのです。
 
ステップを踏みしめ、一歩また一歩と確認しながら。
足元の不具合は、滑るからこっちに
足かけてくださいとか、前後声かけあいながら、
暗闇を進み続けます。星空
 
登山家が途中でビバークなんて話を思い出しつつ
170人もとどまれる箇所はないよね?とか
かの植村直己さんも下山途中で遭難したん
だったっけ?とかとか、中学生の私の頭の中は
もう悪いことしか浮かばないありさまゲホゲホ
 
星空を見ながら、足元気にしながら、下山を続け
およ?と何度か遠く雪の斜面上に、恐らく
この世の人でないものを見かけるも、
今現在、雪ですべる方がよっぽど恐怖で、
特段そんなもん別に怖くなかったのが
今でも不思議「オバケオバケオバケ
はい、そっちにはいきませんハサミ
 
進むにつれ大分暗闇にも慣れてきて
頑張って帰ろうと、気持ちを立て直すこと数回拍手
 
暗闇ながらもだいぶふもとに来た感じを覚えたとき
点在する光が舞ってくるのでびっくりびっくりびっくり
幻覚?と慌てましたが
 
これは
地元の消防団のおじさまたちが、ありったけの
懐中電灯を手に出迎えてくれた光景でしたキラキラ
これには一瞬泣きそうに。
でも、下級生のすすり泣く声に自分まで
泣いたらダメだと頑張ってみたりも筋肉
 
こうしてようやく宿についたのは、
すでに日付がかわっていたと思います。
 
・・・後で聞いた話、
この日、地元のNHKニュースで妙高山に登山に
入った自由学園女子中学生約180人が下山せず、などと
取り上げられていたとか・・・
 
今なら教育上とは言え、こんなことが起きたら
責任上の大問題。もちろん知らないだけで、
どこかで相当な問題になっていたかもしれませんが。
 
ただ、私立校というのはその思想、教育があり、
私はそれを選んで入学した次第で、
こういう体験も今に活きている気はしています。

 

さて、

この後も在校中、毎年遠足で登山は行い、

妙高のことは思い出しても考えないように

していた感じがありますサーチ

 

もし我に返ったら、怖くて山に行けないものびっくり

授業である以上、山に登るのは当たり前。

これができなくなったら困ると何かが必死でした。

よく、そうできたなと自分をほめたくなることもあります。

 

高等科から入学したクラスメイトは

同級でありながら、この妙高の恐怖を知らないので、

それがうらやましく思えたことはありましたベル

 

さて、自由学園では遠足後に「遠足報告書」なる

遠足に対する所感を作文で書かねばなりませんが、

いつもなら、あまり困らないことなのに

妙高登山については、胸が詰まるような感じで

全く文章が書けませんでした。

書けたのはどうにか原稿用紙2枚分鉛筆

 

提出するも、あれだけの体験をしてこれだけしか

かけないのはおかしいとか、教師から注意されましたが、

書けないものは書けませんでしたアセアセ

 

31年経って、妙高山の遠足報告書がようやく

書けた気がします。

漠然と雪山が怖い話をしたくなったおかげで

何かすっきりしましたひらめき電球ひらめき電球ひらめき電球