その名前を見たのは
何年ぶりだったんだろう

一時も忘れることはなかった
でも意識の中に入れておくには辛いものがあった


考えないようにするために
ひたすら頑張った自分を
改めて感じた


彼女との出逢い方は
正直なところ
普通ではなかった

ネットで知り合った俺らは
その時は顔も声も知らなかった

全国の登録者と
サイト内でのチャットや
ミニメールでの
やりとりができるサイトで
俺はその時
サイト登録者を次々と回って、色々な地域の人の
プロフィールなど見ていた



その当時俺は高校に入る前の春休みで、
入学前に勉強するような
真面目な奴ではなかった俺にとっては
いい暇つぶしになった


彼女のプロフィールを見たのは何人目だったんだろう
プロフィールの中に
俺がその時好きだったアニメ
の事が書いてあって、
なんとなく趣味が一緒だったため、
彼女に友達希望したのが
始まりだった。


彼女とのミニメールでのやりとりが
思った以上に楽しく、
それから毎日のように
ミニメールでいろんな話しをした。
ある時にはオールしてまで
色々と話したこともあった


そんな毎日から
2ヶ月ぐらいが過ぎたころ、
俺は学校で好きな人ができ、
彼女とは連絡をとらなくなった
彼女にも好きな人がいたので
連絡をしなくなったのはお互い分かっていたんだと思う



俺は好きな人に想いを伝えたが、
フられてしまった
なかなか諦めきれず、
もう一度伝えたが結果は同じだった


その頃は彼女の事は
ほとんど忘れていた


好きな人を諦めてからの毎日になってすぐ、
彼女からミニメールがきた。


久々だったので
その日はずっと連絡をとっていた
また彼女とのやりとりが毎日と続いたとき、
ふと彼女に会ってみたいと思った


本当に突然の思いつきのような気持ちだったが、
それは段々と本気になっていった


その気持ちが本気になったとき、
まずは普通にケータイで直接メールをしようと思い、
彼女に聞いてみたところ、
快く了解してくれて、
俺達はメアドを交換した。


最初にメールが届いたとき、
今までにない気持ちがこみ上げてきた。



これが
2人が特別な関係になる
きっかけとなった…




続く…

クーラーの効いた室内で
俺は仕事をしていた

俺の仕事は装飾関係の仕事で
パーティーや結婚式などの
会場の装飾をデザインしたり
実際に自分で出向いて
飾り付けをしたりしてる


その日の依頼は
同窓会の会場の装飾

同窓会だけに
そこまで装飾の必要はなく
さほど大変な依頼ではなかった


うちの会社はそれなりに
実績もあり、
不況の割には満足できる会社だった。


装飾だけでなく
デザイン関係の仕事は
オールマイティーに取り扱ってる会社なので、
若手のデザイナーが
上京してウチに入ることは
多くあった。


俺は会場装飾の他にも
服のデザインの取り扱いもしていて、
要するにデザイナーが考えた
服のデザインを売り込む仕事だ。


最近はデザイナーとの仕事は
あまりすすまなく、
装飾が中心になっていた。


そんなある日、
ウチの会社に数人の服飾希望が入った。


その名簿を見て
俺は自分の目を疑った。


続く…