急遽、緊急帝王切開をする事に決まると
恐ろしいほどの手際の良さで除毛が行われ、ベットごと手術室へと運ばれます。この時、痛みも和らいできていたので「がんばってねー!!」「報告まってるねー!!」と、笑顔で送り出してくれる同室のお母さんたちに「いってきまーす!」と笑顔で手を振る余裕さえありました。



緊急だったため、産科の手術室は使えず。
別の階にある手術室で産む事になりました。
夫は手術室のある階への立ち入りが出来なかったため産科のエレベーター前で分かれ、私は1人別の階の手術室へ。

運ばれている間、不安よりも『やっと!ナッツに会える!!』というわくわくの方が勝ってしまい、ちょっとニヤニヤしていたと思います。


そんな余裕チャキチャキの状態でしたが、いざ手術が始まる!という時に急激に容態が悪化。自力で息が出来ない状態に。とにかく苦しくて、苦しくて、、、苦しくて!!!
すぐさま酸素マスクをつけられましたが
苦しさは変わらず。息を深く吸うことが出来ないため浅い呼吸を必死で繰り返す中で

これはどうにかしなければ!!

と頭の中は大パニック。お腹に気持ちを向ける余裕なんて1㍉もありませんでした。



『苦しい、、苦しい、、、』


頭を左右に振りながら、呪文のように繰り返す私に、


『体の酸素濃度は足りてるから大丈夫!!!』

と医師から励ましの言葉がありましたが、、、


肺の中に足りてないんですよ!!!
(イメージ的に)


と素早く頭の中でツッコミを入れてしまいました。笑

それに追い討ちをかけるように第二の試練がやってきます。麻酔が効いているはずなのに恐ろしいほどの感覚が残っており、最初の数秒でノックダウン。



これぞダブルパンチです!


手術が開始されてから10分足らずでナッツは無事にお腹から取り上げられ(私からしたら10分とは思えないほど長く感じましたけど!)

小さな小さな声で『みゃー。』と一声。





まるで産まれたての子猫のような産声でした。
いっぱい、いっぱいな中でも産声が聞こえた瞬間はポロポロと涙が出て、なんとも言えない幸せな気持ちでいっぱいになりました。赤ちゃんの力ってすごいですね。


ナッツはすぐさま保育器に入れられNICUへと運ばれて行ったので抱っこ(カンガルーケア)は叶いませんでしたが、運ばれて行くナッツの顔をチラリと見た時


あ。この子は大丈夫だ。


と、はっきりと思ったのを覚えています。

ナッツ、出生体重1369g。

両手ですくえるぐらいの大きさです。

小さいですね!


さて、ナッツは無事に産まれましたが、大変だったのはその後。


そう。私です。



後はお腹を閉じるだけ!!!閉じるだけ!!!!!!

そう自分に言い聞かせ、息が出来ない苦しさと
お腹をいじくられる感覚と戦いながら手術が終わるのを今か今かと待っていました。


が、、、


帝王切開って、赤ちゃんを取り出すまでは早いんですが、お腹を閉じるのに時間がかかるんです!


まだなのか、、、


あとどのぐらいなのか、、、、、


もう、、、だめだ、、、
これ以上は、、、、もう、、無理。。。


と、おもっていた矢先。


医①
『ん?あれ??、、、これ、、、おかしいですよね?』


医②
『。。。これはまずいな。』


医①
『やり直しますか?』


『いや、急いで○○先生がいるか確認して!!!!!!』


何やらバタバタと騒がしくなり、手術室には何人もの先生たちが駆けつけてきてくれている足音を聞きながら

当の私は何があったのかなんて考える余裕はなく、


もう!!!なんでもいいから早く終わらせて!!!!


と思っていました。


、、、もう限界。
近くにいる看護師さんに

『まだ、、、終わりませんか?』

と弱音を吐いたところで丁度よく



『(手術時間がかかりすぎて)もう少しで麻酔が切れちゃうから全身麻酔に切り替えますね!』


と言われ、正直に

『助かった!!!』



と思いました。不安や恐怖よりも、この苦しさから解放されるならありがたい!!と思いました。


 

それから、、、



目が覚めた時にはベッドの上。

なんと夫は徹夜コースだったようですw

医師から聞いた話しによると、手術室に着いた時には血圧がぐんぐん上がり180を突破。200を超えると脳の血管が出血したり切れちゃったりすることがあるため、担当医はかなり焦っていたんだそうです。

さらに、血圧が上がりすぎた事により止血機能が停止。出血が止まらないうえに赤ちゃんを取り出すと通常は子宮が自然と収縮していくのに自力で収縮できないため縫っても子宮はプヨプヨのまま。

そこで、出血を止めるべくバルーン🎈とガーゼをお腹の中にぎゅうぎゅうに詰め込んでそのままお腹を閉じたんですって!



こわい!こわすぎる!!!!!




さて、てんやわんやの出産を終えた次の日。
看護師さんに「いつ、ナッツに会いに行けますか?」と聞いたところベッドから立ち上がれたらナッツのいるNICUに連れて行ってくれると言うので、すぐさま気合を入れて起き上がり、車椅子に乗り込みました。そんな私を見て看護師さんびっくり。
輸血一歩手前の極度の貧血状態だったので、すぐに起き上がれるとは思ってなかったんですって。
いやはや、母になると底力が使えるようになるんですね!

さぁ、看護師さんにNICUまで連れて行ってもらって念願のナッツとの対面です!


保育器の中ですやすやと寝ているナッツを見た時は、もう「うれしい」とか「感動」とかでは表せられない爆発的な幸福感に襲われました。


うぉぁぁぁぁーーー!!!

世のお母さんたちは、こんっっっっっっっなに
良い思いをしていたのかーーーー!!!!!


出産最高!!!

もう一回!!!


産むまでのあれやこれやなんて、一瞬で忘れましたよ!


妊娠中、小さい、小さいと周りから言われ続けていたので小鼠サイズをイメージしていたので、
すやすや眠るナッツを見て

「なんだー、大きいじゃん!」

と言うのがその時の正直な感想でした。なので、小さい事を気にするどころか、ホクホクしてました。

呼吸や体温調節、黄疸が出ていたので
しばらく保育器のお世話になっていたナッツ。念願のコットン(赤ちゃん用ベッド)に移動できた時はそれはそれは嬉しくて。

初めてナッツを直に抱くことの出来た日で
幸せを噛み締めたのを覚えています。


ナッツ、だいぶ大きくなりました!


一般的に見たら小さいですけどね!

これでも大きくなったんです!


あぁ。かわいい。



涙が出るほどかわいい、、、



ナッツはこの頃、お決まりの手癖があって
いつもこんな感じで寝ていました。 


ご利益ありそうでしょ?


医大では2キロ超えたら退院できるのですが、体重が増えるのには時間がかかるとのことで当初4ヶ月ほどNICUに入院になるだろうと説明を受けていました。


が、、、


産まれてから爆発的な食欲を見せ1ヶ月もたたずに退院してきたナッツ。

おそるべし。


産まれた時にはカリッカリだったナッツも
ふっくら大きくなりました




妊婦中も出産も一筋縄ではいきませんでしたが
そんな過去はナッツが全部吹っ飛ばしてくれました。ほんと、きれいさっぱり!


体は小さかったけど、君はすごい力を持ってるね!






うみちゃん溺愛中のナッツ。

子どもの成長って早いなぁ。大きくなるのが早過ぎて、ここらでちょっと一休みしてほしいぐらいですよ。。。!

次回はダウン症うみちゃんの成長記録です♡

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保育士を8年した後、ナッツを出産。ナッツは極低体重児でした。そして第2子のうみちゃんは産まれてからダウン症だということが分かりました。うみちゃんがダウン症だと分かった時、たくさんの人の言葉にたくさんたくさん勇気をもらって。ダウンちゃんの子どもたちのブログからいっぱい元気をもらいました!


今、楽しく子育て出来ているのも

たっっくさんの人のおかげです!!


私がたくさん助けてもらったようにブログを通して、いつか誰かの不安な気持ちや知りたい気持ちに届いたらいいな。と思ってブログを始めました。