毎年、何回かは雪がどっさり降るとこに住んでるので冬の塗装はホントに苦労してるんですが、今年は例年よりかなり早く寒波がきたせいですでに制作がほとんどできない状態。
正直かなり生活苦しいっす
まぁしょうがないですけど。
で、この辺でここ数年間を振り返って、個人的に制作した物ランキングを発表しようと思います。
ワーストランキングも発表したいですが、それをやるとただの愚痴大会になるし、
ガレキとかだと造形作家さんの悪口大会になるのでそれはやめといて、
ベスト10を発表します。なお、制作した物はガレキからガンプラ、美少女プラモまで
ぜんぶ混ぜてのランクです。高く売れたランクではなく、あくまで自分で満足できた
ランクです。もちろんクソキットはランクインしてませんよ
(すげぇ損したやつとかホントは言いたい年末ですがね!)
まず
10位「イフリート カスタム イフリートショーン」
これは完全カスタム品。HGイフリートとジャンクパーツやグフカスタムをミックスして
制作したオリジナル機体。
ガンダムサンダーボルトに出てきたグフショーンカスタムの後継機として造られたという
IF設定で作ったやつです。ウェザリング完成品は、あまりヤフオクでも高値はつきにくい
物なので、写真コンペ用に制作したのですが、ちょっとした賞をもらいました。
川口名人にもコメントいただけた作品なので思い出に残りました。
基本は、出品物しか本気では造らないので、これもすぐ売りましたが、落札額は
低かったです。ウェザリング塗装はどうしても自己満足になっちゃうのでしょうがない。
作ってた時にすごく楽しくできたので10位です。
9位 「メガミデバイス ロードランナー 改造品 マチルダ」
こちらも改造品、コトブキヤのメガミデバイス、ロードランナーを
自分の好き勝手な設定を作って制作した物です。
マチルダ戦車キットを使って、謎の作業用オートマタとして完成させました。
完全な自己満足作品で、これも落札価格は振るわなかった物の趣味全開で
造れました。大型工作用機械まで作って、モーターでドリルが回るギミックまで
付けたり、大好きなスチームパンク系塗装したり、このころがプラモ作ってて一番楽しかったかも。
8位「メガミデバイス・アスラ 弓兵 影衣」
メガミデバイス、アスラ弓兵の限定版「影衣」をムスクトさんのレジンパーツなどを使用して
完成させた物です。
これは趣味は抜きにして、当時自分でできる一番ちゃんとした物を作ろうと思って制作した
作品です。ヤフオクでもやっぱりキレイな塗装のほうが人気があるようで、これは
自分の想像以上に競り上がってビックリしたのを覚えてます。
今見ると粗い感じもありますが、ようやくエアブラシに慣れてきて思った通りに塗装できたので
満足度は高かったです。
ムスクトさんのレジンパーツも使いやすくて、その後は必ずどこかにこのパーツを使うように
なりました。塗料に、ガイアの偏光塗料を使用してます。この塗料、もう絶版になってしまったので復活して欲しいです。これ以降はクレオスのMrクリスタルカラーシリーズを使ってます。
特に大きな改修はしてないのですが、初めて制作時の苦労と落札額が釣り合った作品になりました。(だいたいは苦労したわりに報われないんですけどね)
7位「チトセリウム プラチナム 改造品ヴィネット付き」
グッスマのプラモ、チトセリウムシリーズ第一弾のプラチナムを改修した物です。
オリジナル、ディオラマヴィネットも制作しました。
こちらは制作代行注文品として制作しました。
これも偏光パール塗料にてグラデーション塗装してます。
依頼者さんの設定通りに作りましたが、基本はお任せだったので楽しくできました。
ディオラマ風ヴィネットにLEDライトを仕込み、ライトを点灯させるとドアの向こうに
マボロシの洋館が影絵で映し出されるというギミックを施しました。
自分としてもなかなか凝ったギミックだったので記憶に残ってます。
ディオラマ風と表記してるのは、自分の作る物は基本はプラモやフィギュアが主役なので、
ディオラマはあくまで背景として制作しているからです。
なので、あまり細かく造形はせず、背景として見えるようにざっくり仕上げるようにしてます。
6位「クトゥルフ レジンガレージキット CSModelDesign」
CSModelDesignさんオリジナルガレージキットのクトゥルフです。
BOOTHにて一目惚れして購入したレジンキットです。
自分の中で、過去1、2位を争うくらいの塗装の出来だったのですが、ヤフオクじゃ
まったく値が付かず惨敗した作品です。
台座の白と黒の陰影をスパッタリング塗装で絶妙なバランスで塗装できたし、
本体のクトゥルフも良い感じにヌメリ感が出せたし、
キット自体は組み立てなどかなり苦労したんですが、満足いく出来でした。
いまだにこれがまったく値がつかなったのは納得いってないですわ。
ちなみにキットの価格より落札額が下だったので赤字ですわ。
この辺で、完璧に世の中と自分の間隔って合ってなくてだから万年貧乏なんだろうなぁと
自覚させられました。
でも、個人的にはこれは上位ランクです。
この色合いはたぶん二度と出せないです。
ベスト5!!
5位「survival05 singer 原型・大畠雅人」
超有名造形作家の大畠雅人さん原型のガレージキット「singer」です。
たまたまBOOTHに入荷してて、これも一目惚れして購入しました。
ちょうど、プレステのラストオブアスにハマってた時期だったので、そういう
終末的な世界観の物が作りたかったからですね。
作例は金髪の白人女性ですが、看板が中国系だったのでアジア人設定で
塗装しました。雪が積もっているのもオリジナル設定です。
全体的なキットの精度はすごく良かったです。
ただ、アコースティックギターの弦を張るのが無茶苦茶難しかったです。
これは世界観的にもそこまでキレイに塗る必要がなかったので、下地はラッカー塗装で
その上からエナメルやアクリル塗料で筆塗りで仕上げました。
まだガレキ塗装を始めて間もないころの作品なので、顔などはそこまで上手く塗れてないですけど、大好きな世界観を壊さずに完成させられたので満足してます。
勝手にアジア人設定にしたせいかオークションではあまり振るわなかったですが…。
ウェザリング塗装はわりと上手く塗れたかと思います。
顔部分だけですが、初めて血管塗装にもチャレンジしました。
ベスト4「アトリエイット JK刀1/8」
アトリエイットイット・林浩己造形「JK刀」ガレージキットです。
このキット、アトリエイットの中でもわりと価格は高いですがパーツ精度が無茶苦茶良くて、
傑作キットですね。
これまでに注文品も入れて4体作りました。でも毎回同じように塗装してるのに
顔がぜんぜん違うようになる不思議なキットです。
ほんの少し陰影が違うだけでガラッと表情も変わります。
日本のトップフィニッシャー(塗装師)の方々にも好評なキットですね。
アトリエイットのガレキは量産品のわりにけっこう難しい物も多い中で、これは作り安いです。
入手もしやすいのでおススメです。
1/12サイズより少し大きい1/8サイズで、この作品で初めてまつ毛植毛しました。
まだまだ現在でもまつ毛植毛は苦労してますが、この時は初めてだったので
初めてのわりには可愛く仕上がったと思います。
作例は刀を鞘におさめた状態で、あまり刀感が無かったから少し改修して
抜刀状態にしました。この刀の刃の質感は上手く塗装できたと思います。
このキット自体、カワイイ系というよりは憂いを帯びた哀しげな殺し屋女子高生フィギュアって
感じのキットなので、ちょっと可愛くしすぎたかもしれませんが、自分では気に入ってます。
最初に作ったこれが一番良かったかも。
あと、この作品から瞳塗装に実体顕微鏡使うようになりました。
それまでは普通の拡大鏡を使用していたので、塗装の粗いとこがすごく分かるようになって、
良かった半面、茨の道に突入した感もありますねぇ…。
今も実体顕微鏡を覗く時は怖いです。ちなみに20回払い分割で購入した実体顕微鏡の
支払いがようやく今月終わりますわ
いよいよトップ3!!
3位「ジャブロー シャアズゴックとジムのあれ」
3位なのに、急にしょぼい完成ガンプラの写真で申し訳ないです。
これは、完成プラモを誰かに売るということを初めて意識した作品です。
今見ると、よくこの完成度で出品してたなぁと恥ずかしい。
このころまだエアブラシも持ってなくてぜんぶ筆塗りと缶スプレーのみ。
水転写デカールすらほとんど使ってませんね。
でも自分の中で原点として3位になってます。
なぜか、このしょぼいHG完成品が一万円以上で落札されました。
それもビックリしました。当時は完成プラモがそんな値段で売れるとは思ってなくて。
しかもMGじゃなくHG。
今でこそHGガンプラも入手困難なクソな時代になってますが、このころは
ズゴックもジムも600円くらいで買えたんです!
筆塗りなので、塗料代入れてもぜんぶで2000円くらいしかかかってない。
製作期間も半日くらいで完成させてたし。
(こりゃチョロイ商売やなぁと勘違いしたのが間違いでこっから茨の道まっしぐらですけどね)
それでも、自分なりに個性を出そうと、ダイソーの軽ーい粘土でジオラマ風台座を作ったり
一応工夫はしてました。
最近、久しぶりにガンプラのガンダムエアリアルを作りました。やっぱりガンプラは作りやすいですね。
2位「1/8 さいそうさん原型 SLACKER」
今年作ったわりと最近の作品が2位にランクイン。
原型師はさいそうさん。オリジナルガレージキットです。
これは、業者抜きレジンキットでなく、個人で作成してる3Dプリンター出力のキットなのですが、これまで何体か購入した3Dプリンター出力キットの中では最高峰の出来じゃないでしょうか。
まだまだ発展途上って感じの3Dプリンター出力キットの世界でこれは物凄く計算されつくされて造られてます。3Dプリンター出力キットの良いとこは簡単な表面処理だけで離型剤を落とす作業をしなくてもいきなり塗装に入れるとこだと思いますが、欠点もけっこうあって、パーツがとにかく脆い。塗装に失敗しても溶剤どぶ漬けができない、経年劣化が激しいなど、いろいろ課題がある商品です。実際にこれまで購入したキットも何体かは完成までに至らずに
積層痕からいきなりパーツが割れたとか、これまでのレジンガレキじゃ考えられない壊れ方を
したりして、けっこう買うのも作るのもギャンブルなんですけど、さいそうさんのキットは
そういう危うさは今のところなくて、いっさい下処理しなくても無塗装でも組みあがります。
このキットなんて軸打ちすらいっさいやらなくてもほとんどスナップキットのように出来上がります。普通のレジンガレキだとパーツをお湯で煮たりパテを盛ったりしないと形にもならないのに、これはすごいことです。
ここまで精工なキットは今のとこさいそうさんの物しか出会ったことがないですね。
パーツ分割も完璧なので塗装もしやすく、今年唯一、まったくストレスなく完成までいけました。
そのうえ、今年一番高値で落札されました
キットが入手困難すぎるのが難点ですが、デザインも世界観も大好きなので、文句なく2位です。台座などは世界観に合う感じで自作しました。
さていよいよランク1位!!
1位「MACHINA1/8 原型 さいそう」
1位もさいそうさん原型のキットです。これも3Dプリンター出力キット。
これは昨年発売されて、一瞬で完売したほぼ幻のキット。ぜひ再販して欲しい。
メルカリでもし2倍の値段で売ってても買います。
去年夏にこれをBOOTHでたまたま見て、サイバーパンクな造形に一目惚れ。
即ポチリました。本当は違うキットを買う予定でした。
3Dプリンター出力キットでこれまでも何度か痛い目にあってたので、
少し心配もありました。でもそれは杞憂で、最高のキットでしたね。
元々、こういうメカの細かい配線やパーツを塗り分けるのは大好きなので
作っててこれもストレスゼロでした。
パーツ精度や出来は、2位のSLACKERのほうが上かもしれませんが、
デザインの好みやこの出来に初めて触れて感動したのでこっちが1位です。
なにより、これまで出品した物や、代行制作で作った物の中でこれが唯一
価格が大台越えしたキットです。もうこれは文句なしで1位です。
自分のような無名モデラーが完成品を売るという行為は実際のところ無茶苦茶
厳しい世界なので、さいそうさんには感謝しかないです。
苦労して作るのも達成感はあるかもしれませんけど、商売として続けていくとなると
体はどんどん消耗していきますからねぇ。
さいそうさんの作例見本では、モデルカステンのデカールが使われてます。
自分は、手描きで背中にイラストを入れました。
胸部分だけうっすら透け塗装。布部分とメカ部分と肌部分とで質感を変えてます。
塗膜の質感を変えられる塗装ができるのも良キットの証です。
ダメキットは、どう塗装しても質感が変わらないからパテで改修が必要。
これは直塗りで質感が変わるように細かいモールドが入ってるので塗装も楽でした。
積層痕もほぼ分からない。すごいキットです。
ということで、これまで作った物ベスト10でした。
このほかにもいろいろあるんですが、今回は記憶に残った10体を選びました。
こちらのサイトで過去作が見られるので良かったら見てください。
しかし、今年もあっという間に終わりですね。
腱鞘炎悪化したり、ぶっ倒れたり散々な1年でした
来年も不安しかないっすけど、なんか1個くらい良いことあってほしいです。
では、メリークリスマスよいお年を!!