図書館で、出会ってしまいました。



蒔絵 Makie NHK美の壷シリーズ





えぇっ!!

驚きの凄い技と圧倒される美しさです。

今まで知らなかった文様にこめられた意匠。



ページをめくるごとに、ためいきや感嘆の言葉が漏れます。



小さな木の箱が、植物由来の塗料と金粉をまとい

千年近くも伝わっていること自体、奇跡のようではないか。

ガラス越しでもいい、ぜひ蒔絵の実物に触れてほしい。








~こころ華やぐ宴席をさらに賑わす蒔絵の存在感~





写真は、行楽の宴などに供された花見重の組ぞろえ。

重箱には、政宗の代より用いられたといわれる伊達家の家紋、

九曜紋と雪薄紋が散らしてある。

膳や盃などのほかに、大量・寛容を象徴する布袋尊をかたどった徳利も設えられている。

「堪忍袋」を注ぎ口にしたユーモラスな一品。




ハレの日に使うとか、気分のいいときに使うというのは

おめでたくていいものですよ。

今は侘びさびのほうがいいんだという傾向になりがちですが、

日本にはもうひとつ、

非常に趣味のいい絢爛豪華な世界があった。

蒔絵はやはり漆の世界の王様であると思いますね。




しかし、気を付けたいのは…



欲望の対象となったときに金は下品となる。

いわば金は使い方によっては上品と下品の両極に分かれる。




~「太く大きな音を鳴らせ」との思いを託した図柄の妙味~





大根の文様の鼓胴。その心は「太い根」=「太い音」。

鼓がよい音でよく鳴るように、という思いを込めた意匠。




なんと、まぁ~。蒔絵とは、奥深く楽しいものでしょうか!!

はじめて知りました。




そして…



どうしましょう!!この美の壷シリーズ第1期全10巻すでに刊行。



(古伊万里染付 / 盆栽 / アールヌーヴォーのガラス / 良寛の書 

/ 魯山人の器 / 瓦屋根 / 李朝家具 / 明治の洋館 / 根付 / 表具 )



第2期もぞくぞくと刊行予定!!



(風呂敷 / 和菓子 / 和箪笥 / 風鈴 / 切子 / 円空と木喰 

/ 藍染め / 織部焼 / 箸 …)



どれもおもしろそうです。 ゆっくりと読破していくとしましょう。