俺、木田誠一 
 
前回はFU山で完全KO負け!
 
その夜は、近所のG県T市のタウンホテルで宿泊。
夜のミーティングがバー行われた。メンバーは、俺、薫子先輩、那美子、山田婦長、鎌田君、婦長の部下の若いナース3名(斉藤さん 泉さん 小倉さん)
 
高級ホテルだが、スキーショップ店長のコネで格安で泊まれた。
 
司会は店長
 
「木田君のとめどもない滑落は見事でした。でも怪我がなくてよかったです。転倒はしょうがないですね。地元でも完全に滑れる人は少ないです。
薫子さんが理想的な滑りを見せてくれました。Wストックはいいですね。体が遅れません。目線は下を見ています。エッジは立てすぎないのがベターとわかりました。立てすぎるとアイスバーンで逆に切れが悪くなります。立てすぎと緩い立てかたの中間がいいのかも?それでスキーが切れてゆきます」
 
那美子
「木田氏 貴殿のスキー板のメンテナンスはしておるか~?」
と言われ「どきっ!」となったぜ。薫子先輩に教えられたことを怠った!
エッジのバリくらいは取っておくべきだった。
 
先輩
「オイルストーンで少しはエッジを磨いておくといいわね。もしくはサンドペーパーでもOK!」
 
山田婦長
「急斜面勝負は見ごたえ満点よ。3連休ツアーなので気が楽だわ。提案ですが明日は3キロコースがあるT市北のNAGAスキー場がいいんじゃない」
 
鎌田君
「そうですね。NAGAは上のスキー場と下のスキー場とわかれています。
上から下に下りる途中に300Mくらいの急斜面があります。幅がありますのでFU山より楽かもしれませんが、コブは細かく連続しますから手ごわいかもしれません」
 
「店長!ではそこにしてくれますか?」
 
店長
「OK!では明日の勝負を期待しているよ。ところでナースさんがたは今回のツアーで楽しめましたかな?」
 
斉藤さん
「もち!楽しめました^^」
 
泉さん
「那美子さんに教えていただいてかなり上達しましたよ~^^」
 
小倉さん
「スノボ全盛ですけど、スキーのよさがわかりました。なみちゃん先生ありがとう(^^)」
 
那美子
「どういたしまして~^^ 物事は楽しくできればいいと思いまする。ではこれからシャンパンで乾杯しませう。乾杯後は、お好きなお酒をご注文くだされ(^^)/
 
 
俺と那美子と同じ年代のナースだ。実に元気で明るい。
 
斉藤さん
「木田さ~ん 200メートルは落ちましたけど体は大丈夫~?」
 
泉さん
「木田さんは超かっこいいけど~ スキースノボの他には何かスポーツをしているの?」
ということで、
「スキースノボ以外では空手だけだね~」
 
 
小倉さん
「木田さんって、昼は正業をして夜はホストクラブでバイトしていない~?」
 
で全員爆笑
 
山田婦長
「こらこら!あまり木田君をいじめないように!」
 
那美子
「婦長さまはやさし過ぎまする。「気をつけろ甘い言葉と木田誠一」、デンジャラスであらしゃいまする。これ諺!」で全員大爆笑。
 
 
次の日、NAGAスキー場の頂上!俺と先輩の勝負だ!
最大斜度40度。今回はデュアルレース!
スタート!500Mくらいの緩斜面を滑り、下のゲレンデに行く急斜面の勝負となった。ここまでのレースは互角!
急斜面に跳びこんだ。
今回は俺の秘策にチャレンジだ。コブをなめるのではなくコブにスキーの先端をぶつけその勢いで減速しコブを乗り越える方法を1級を持っている知人から聞いていたので実践だぜ!コブを5個クリアした。今回は俺の勝ちだ!と思い先輩をちらっと見た!なんとコブとコブの間を飛んでいる!これにはびっくり!俺の減速滑降より早いので先に滑っている、と気がついた瞬間にスキーの先端に極端にコブがぶつかり、そのショックが大きすぎたのでまた転倒!これで下まで落ちてしまった。空中で反転し急斜面にたたきつけられたが急斜面なので落ちる勢いが凄いからなのか体にはダメージはなく、また下まで落ちた。今回もKO負け!涙だけど相手が先輩だからうれしい。俺って本当は年上好み?