二曲目、「HOO-OON」。

ふううんと読みます。




作曲は西寺郷太氏、そしてアレンジは彼のバンドNONA REEVES。




演奏は一曲目の「モンスターを飼い馴らせ」と同じメンバーで、

この二曲はプリプロもレコーディングも一緒にやりました。




バンドならではの細かいやり取りが炸裂で、

寄せ集めたメンバーではこうはいかないことぞと感心するばかり。




大学生の頃からとなりのサークルで活躍する彼らを見て

その日本人離れしたカラッとしたサウンドにとても刺激を受けたものですが、

こうして今回参加してもらうことができて、とても嬉しい。




キレのよいハンドクラップ。

じつはこのアルバム全体のサウンドテーマのひとつに“クラップ”を掲げていたのですが、

それは彼らの春のライヴがヒントでした。

オーディエンス参加型の、気持ちいいライヴ。

単にクラップ音が入っているだけでなく、

気が付いたら手を叩きたくなるサウンドに仕上がったと思います。




さて、“ふううん”とは“風雲”。

龍やら鬼やらなんか恐いものが雲に乗っかって風を起こし、天に地に轟くような…

日本ならではのワードですが、何かが激しく変わるときの強い力のイメージ。

心にそういうスイッチを入れたくなるときありませんか?

いまじゃ!と腹をくくる瞬間。

とはいえノーナマジックで、カラッとしたパステルカラーのポップな風雲になりました。




この曲を聴いて思い出すのは、ある「顔」…

プリプロのとき、たまたま私の真向かいにチガさんが座っていたのですが、

演奏中に見るとも無しに見ていると…

やがて一曲のなかで何パターンかのエエ「顔」が出てくることに気付き、

そのうちそれがベースのフレージングとリンクしていることが分かり、

お気に入りのそれが出てくる場所を期待して待つ、という楽しみを見つけてしまいました。

結果、いまでもそのフレーズでチガさんの「顔」がボワッと浮かぶようになりました。

年明けのワンマンライヴはチガさんに弾いてもらうことになったので、皆さんもぜひ確かめに来テミテ!




写真はスタジオでこれ以上なくくつろぐ奥田氏。