ROOT BEERと書きますが、決してアルコール飲料ではなく、炭酸飲料です。未成年でも安心

図1 A&W ルートビア
ルートビアの誕生地アメリカではポピュラーな飲み物ですが、日本では全くといっていいほど普及していません。
ただし沖縄県は、戦後間もなくから1972年までアメリカ統治の影響を受けてきたため、A&W(図1のようにルートビアのブランド名)の店舗が結構見られます。修学旅行で何か見たことあるなあと思った方もいらっしゃるのでは。僕は記憶にないですけど。
ちょっと昔は東京とかにも進出していましたが、今はすべて撤退してしまっています。
A&Wのお店はファストフードを提供していて、なんとルートビアは飲み放題だとか。
CoDプレイヤーの中にも、ルートビアという言葉を知っている人はいるのではないでしょうか。


図2右下、図3 アメリカ製ゲームにも登場するほどポピュラー


ルートビアが普及しない1番の理由は、その独特すぎる味でしょう。見た目こそコーラなのですが、味は湿布だのリステリンだの散々な言われよう。かわいそう。
そこで僕も買って飲んでみました。
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…うん、なるほど湿布である。思った以上の湿布感に思わず笑いが出ました。リステリン紫に似ていると言われるのもよくわかります。リステリンをもっと甘くした感じ。僕はリステリンの味は好きなのでゴクゴクいけますが、嫌いな人は一口目でギブアップ間違いなし。近くのゴミ箱に苦い顔をしながら缶を捨てるのも時間の問題でしょう。あとこれも炭酸の宿命に漏れず、冷えてないとマズくなります。
同じく好き嫌いが別れる飲み物で、日本にてある程度知名度のあるものとして「ドクターペッパー」があげられます。あちらもクセのある味なのですが、ルートビアはそれ以上に好き嫌いが別れるのではないでしょうか。それくらいクセの強い飲み物です。ドクターペッパーと似ている所は色と、それから一部の熱狂的ファンがいることくらいです。味は甘さ以外似てません。

ルートビアのルート(root)とはズバリ、植物の根。原材料はブランドによってまちまちらしいですが、そういった植物の根や樹皮、スパイス(辛味はない)や甘味料などをブレンドしたのがルートビアというものです。
その中にシラカバの樹皮が含まれています。シラカバの樹皮にはサリチル酸メチルという成分が含まれていて、ルートビアの主なフレーバーの一つとなっています。
サリチル酸メチル。実はこれこそがルートビアが湿布味、リステリン味と言われる原因なのです。普段成分表を見ないそこのあなた、今すぐサロンパスやリステリンの成分表をご覧ください。「サリチル酸メチル」の名前があるでしょう。そうこのルートビアは、味だけでなく成分まで湿布と同じなのであります。
ルートビアは一般の大手スーパーには恐らく置いてません。輸入食品を扱っているお店、例えばヴィレッジヴァンガードなどで手に入れることができると思います。値段も100円前後と普通の缶ジュースとそんなに変わりません。
アメリカよろしくフロンティアスピリットを持っている方、あるいはパーティの商品として、このルートビアに挑戦してみてはいかがでしょうか。