②人にならす練習の前知識と注意点

怪我や病気のためにハンドリングの必要が将来出てくるかもしれません。
引っ越しや旅行など、環境の変化もないとは限りません。
また、自身のさまざまな動物の繁殖経験からその個体が環境変化や人間を受け入れられるベースがあるかによって繁殖の成功率も上がると考えています。
特にオスの人慣れ度によって有精卵の確率も高いようです。

 

できれば毎日のお世話を穏やかにすませたい。


こうしたさまざまな理由から、我が家では出来るだけ人になれて欲しいので、そのための練習をすべての子達に必ずしています。

トッケイがなれていないうちは両手ともに軍手がお勧めです。

軍手の利点は、
*将来的に素手を受け入れて出来れば好きになってもらいたいので、最初のうちから素手で追いかけ回して怖い嫌な思いをさせ、手の印象を悪くしないためでもあります。

*爪が意外に鋭いため、トッケイが恐怖や不安などから爪を立てて踏ん張る時に引っかかれる怪我を回避できます。落ち着いていると猫の爪のように収納して痛くありません。

*噛まれて怪我をしないので人間が怖くなくなり落ち着いて観察、対処出来るようになります。

*革製などの分厚いグローブではなく軍手が良いのは、指や手の感覚が伝わりやすいので、トッケイの微妙な力の入れ方、こわばりを感知でき、経験をつむとジャンプや逃走を事前に防げるようになります。軍手は直接トッケイに触れる部分なのでゴムなどの滑り止めなどの付いていない物が好ましいと思います。

 


万が一軍手に噛みついて離さない場合は、軍手を脱いで軍手ごとケージ内に置きトッケイの四肢が床につくようにします。落ち着くと口を放してくれます。
無理に口をこじ開けて引っ張ったりしないようにします。歯が抜けたり、骨折などする危険があるためです。
この様な状況は避けたいところ


急な逃走でジャンプをさせて高いところから落ちて怪我をさせてしまわないように立ってハンドリングはせず座って行うのが良いと思います。
また、逃走を防ぐために「折りたたみ式の蚊帳」を使うとむやみに追い立てたりしなくて怖い思いをさせないのでお勧めです。

蚊帳んぽ。

うちで繁殖したベビーの里親さんちでの様子(お友達のさちさん@Ginsachi00)


トッケイの詳しいならし方については次の記事をお読みいただきたいのですが、基本は怖がらせないことと手や人に対して良い印象づけを徹底することだと思います。

手越しの餌やりや手の上で何もせずじっと落ちついて過ごす時間を多く作る事が信頼関係を築くのに役立ちます。

またポジティブな方法でのトレーニングもおすすめです。体重測定や呼び戻しなども覚えてくれます。人間の手を怖がる子でも、ケージ越しや触れ合わなくてもできるので、人を怖がっている子たちにも向いていると思います。